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98話 …忘れてた

次回から新章に入る予定です!


「うっ…」


あぁーマジやばいわこれ。

スッキリとした目覚めとは程遠い最悪の目覚めだな。

もう絶対に酒は飲まないぞ……


「てか、今何時だ?」


ズッキン、ズッキンと波打つように痛むこめかみを抑えながら周囲を見回すと。

昨夜、結局あのまま寝落ちしてしまったようで、各々の椅子に座ったままだ。


かく言う俺自身も椅子に座った状態で胡座をかいて寝てしまっていたらしい。


アヴァロスは優雅に足を組み、まるで何かを考えているだけのように見える。

これで寝てるんだから詐欺としか思えない……何が詐欺なのかはわからんけども。


ヴァイスロギアは妖精王らしく、座っていたあのデカイ椅子の周りに何故か気が聳えてる。

しかもだ、どこから集まって来たのか、下級の妖精が頭の上やらに乗って一緒に寝てる。


そしてネルヴィアだが……こいつが一番酷い。

椅子に深く沈み、服がめくれ上がって白磁のように白い腹が丸見え。

しかもだ、どんな夢を見ているのか、ニヤニヤしながら涎を垂らしている。


今のコイツを見れば、魔王の威厳なんてものの見事に砕けるのは明らかだろう。


「しっかし、なんて量飲んでだコイツら」


少し視線を下に向ければ。

そこそこ広いはずのこの部屋の床が全く見えないほどにばら撒かれた酒のボトルや樽の山。


「はぁ、仕方ないなぁー」


誰でも出来る!〜異世界でのゴミを処理する簡単な方法〜


その1、処分したいゴミをアイテムボックスに収納します。


その2、アイテムボックスに収納したゴミを全て纏めて魔力ひいては魔素に分解、はい終わり。


たったの2工程であら不思議!

誰でも簡単に出来ちゃう、エコなゴミ処理方法でしたー!!


「っと、二日酔いで死にそうなのになんで俺がこんな事しなきゃならんのだか?


それにしても……アレほど腹を出して寝たら風邪を引くぞって言ってやってるのに、仕方ねぇな」


アイテムボックスから毛布を取り出してネルヴィアにかけてやると。

もぞもぞと寝返りを打って、またニマニマとし出した。

ついでに頭を撫でてやると、えへへ、と普通の少女みたいだな。


「ほんと、可愛い妹分だよお前は……」


「ふふふ、本当にお似合いですよお二人は」


「なんだ、起きてたのかヴァイスロギア」


「ええ、今しがたですが。

勿論、心得ています、この事は彼女には黙っておきますよ」


「はぁ、俺は他の連中の様子を見に行くわ」


「承知しました」


コイツ絶対俺をからかって面白がってやがるな……まぁ別にいいけどさ。


「それにしても、この城は朝なのかどうかもわかりづらいな…」


何せ、朝も昼も夜も、常に厚い雲に覆われているからなこの場所は。

その証拠に今も白の廊下にある窓から覗く空は灰色の雲に覆われている。


「ん?お前たちの仕事はもう終わったはずだが?」


「それは重々承知しています。

ですが、ですがどうか私達の話をお聞きになっては頂けないでしょうか?」


そんな事を言って、片膝をつき頭を垂れた状態で現れたのは。

昨日、神代の契約により呼び出したイケメン悪魔を筆頭とした悪魔4人。


「んー、まぁいいけど手短に頼むね」


「承知いたしました。

では、早速ですが我らを貴方様の配下の末席に加えて頂けないでしょうか?」


「配下ねぇ…俺としては別に構わないんだが。

そこの3人は俺の配下になる事に不服はないのか?」


「め、滅相もありません!」


「不服なんてあるはずも無いです!」


「どうか、僕たちを配下に加わらせて下さい!」


うーん、昨日会った時からは想像も出来ない態度だな。


「まぁ、お前らがいいのなら俺としてはありがたいが。

特に対価なんて出せないぞ?」


「我らは貴方様の元に居られるだけで身に余る光栄に存じます」


後ろの悪魔っ娘たちも異論はないようだな。


なら話は早い。

コイツらは魔界の王と言うだけあってかなり強い。

具体的には、竜王であるヘルをまた遊べる程には強いと思う。

魔王で言えば、中位より強くて上位の奴と五分ってところかな?


それだけ強ければ即戦力になるだろうし……

何より、ミラたちお子様三人衆だけじゃあ家事とか色々心配だったからな。


「じゃあこれからよろしく頼むよ!

となると名前が必要だよな……よし。

お前から、ノワール、ブルー、ヴェール、ルージュだ」


男のノワール。

生意気そうなブルー。

無気力そうなヴェール。

ボクっ娘のルージュ。


なかなかに安直だが、髪の毛の色で決めさせてもらった。

幸い、この世界にはフランス語はないのでこんな安直な名前でも十分に通用する。


因みに、悪魔や精霊と言った存在はそれぞれに得意とする属性が髪の色に現れる。

黒だったら闇、赤だったら火と言った具合だ。


「まぁ、俺はとりあえず他の連中の様子を見に行くから各々好きにしていて良いぞ。

名前を得て受肉したんだし、調査でも確かめに言ったらどうだ?」


「では、お言葉に甘えてそうさせて頂きましょう」


「「「失礼します、ご主人様(マスター)!」」」


各々転移で消えて行った。

俺の言ったように力の調査でも確かめに言ったのだろう。


「それにしても、この二日酔いどうにかならんもんかね?」


《状態異常無効で対処可能ですが、効力を発動しますか?》


……そう言えば、酔うためにスキル切ってたの忘れてた。



少しでも『面白かった』『続きが気になる』と思ってくれましたら、


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これからもよろしくお願いします!!


ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

こっちも明日更新します!!


「伝説の吸血鬼となった商人は怠惰スローライフをお望みです」


そこそこ読める作品だと思うので是非読んでみてください!!

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