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96話 説明4

「さっきも言った通り。

俺は中村達が放った魔法の一斉掃射の弾幕を利用して逃げる事に成功しました」


「一ついいか?」


「何だね、中村くん?」


話の腰を折られた事は……はっきり言ってかなり、鬱陶しい。

しかし何でも答えてしんぜようとも、勿論。

尤も、心底面倒そうな顔をする事は忘れないけど。


何でも答える、なんてアホな事を口走った自分を忌々しく思う今の頃ですわまったく。


「ひ、一つ気になったんだが。

お前のジョブは何のスキルも習得出来ないハズレじゃなかったのか?」


「確かに、ゾルフ団長がそんな事言ってたよな」


「だから、1人だけ訓練にも参加してなかったんじゃ無いの?」


「私も、ソータ君がいつのまにかあんなに強くなっていたのか気になる」


つまりだ。

中村達4人は、無能で訓練にも参加してなかったはずの俺が強かった事が納得出来ないって事だな。


「のお、ソータよ。

主のジョブはよもやアレか?」


「何言ってんのお前。

当たり前だろ?」


「クックック、主はやはりモノ好きじゃな」


「矜持と言って欲しいな」


「いやー、君は昔から変わらないね」


「そう言うお前らはどうなんだよ?」


「我らとて、所詮は主と同じよ」


まぁ、だとは思ったけど。

だったらよくも俺に向かってモノ好きなんて言ってくれやがったなコイツ……


「まぁいいや。

俺やコイツらのジョブ遊戯者は特にジョブによる恩恵は存在しない。

が、恩恵がないだけでスキルが使えないわけでもない」


「どういう…」


「そもそも遊戯者ってジョブは称号みたいなもんなんだよ。

言ってしまえば強者の証。

お前らってAWOから招待コードが届いたとか言ってたよな?」


「そうだけど」


うんうん、と何処と無く得意げに頷く中村以外の勇者パーティーの皆さん。


「AWOで言えば世界ランク上位者が運営から贈られるトップゲーマーの証だ。

確かに上位連中しか知り得ない情報だし。

PVPの時にわざわざこのジョブを使ってた奴はほとんどいなかった。

けど、仮にもAWOに招待されるような連中は、これぐらいは知ってるもんだ」


で、俺はAWOでも常に遊戯者を使ってた珍しいヤツの1人だったわけだ。

まぁ、世界ランク1位の矜持だな。

遊戯者、ゲーマーに相応しいジョブだと俺は思う。


世界ランク上位者なんて廃人しか行きたく事が出来ない条件をもって得るのが。

何の恩恵もないただの称号。


俺は運営によくぞ実装してくれたと賞賛の声を送りたい!


「ぐっ、し、仕方ないだろ、俺たちが招待されたのはこっちに来る前日だったんだからさ!」


いや、俺は招待されるほどの奴らなら事前にこの程度の情報は仕入れてるって言ったんだけど…


「ジョブについてはわかったけど。

ソータっち、訓練に参加してなかったのにどうやって魔法なんて覚えたの?」


「訓練の時に聞いたけど。

武技スキルは兎も角、魔法スキルは誰かに教わらないと習得出来ないって言ってたよ」


広瀬のソータっち、てのが気になるが。


「AWOで一度習得してたスキルを俺が使えないわけないだろ?」


実際に、王宮にあった魔道書を軽く覗いただけで習得出来た。

全属性の魔法を習得するのにかかった時間は何と僅かに5分ほど!


あとは、スキルレベルを上げるだけ。

魔法なんてのは想像と経験がものをいうので、スキルを習得した後はひたすらにスキルレベルを上げてら事ぐらいしかする事がない。


「さて、中村達が納得してくれたところで本題といきましょうか。

一番手っ取り早く、強くなる方法は何だと思いますか?」


レベル上げ?修行?いいや違う。


「答えは、生まれ変わる事。

正確には、適切なスキルを備えた肉体に転生する事です」


「なるほど、だから名が変わったのだな」


そういう事。流石、理解が早くて助かりますわ、ネルヴィアさん。


因みにこの世界にある一般的な魔法は属性魔法と呼ばれる火・水やその上位の炎であったりと元素にまつわるものの事を言う。


そして、AWOが人気の所以の一つ。

AWOには、この世界にはオリジナル魔法というものが存在する!


発想を得、理論を組み立て、形に成す。

想像力次第ではどんなことをも可能とする、誰でも成し得るが、そこに至る人は一握りの存在のみ。


尤も、AWOの上級者は皆んな何かしらのオリジナルを持ってたけども。


「オリジナル魔法ですか。

確かに星さえも操るというオリジナル魔法であれば可能かもしれませんね」


星を操る、と言うとたぶん星天魔法かな?

いやー星天魔法は超火力・超広範囲と優秀でみんな真似てたっけ。

因みに、ネルヴィアの血を操るのもオリジナルだったりする。


「転生魔法、俺が編み出したオリジナル魔法の一つです。

幸い、肉体はワールドだったから既に作っていたので容易に転生することが出来ましたよ」


尤も、AWOで肉体……と言うかサブキャラを作ったのは遊ぶ為だったんだけどね。

転生魔法を作ったのはこっちの世界に来てからだし。


「転生魔法、転生と言うくらいですから想像はできると思いますが。

肉体を捨て、新たな肉体に魂を宿す。

つまりは一度、肉体的には死ぬって事です」


因みに、捨てた肉体は魔素に分解されて、新たな肉体に経験値が入る仕組みだ。


肉体が分解されるのは、もし何者かとの戦闘で転生魔法を使った場合に残った肉体を悪用されない為。

防犯までしっかりと担っているこの魔法は我ながら凄まじいと思う。


「そう言う事ですか!

しかし、流石ですネルヴィアさん、よく気づきましたね」


「ふん、当然じゃ」


腕を組んでプイッと学園長から顔を晒す……このツンデレ吸血姫めっ!


「まぁ、そんな訳で、一度死んで肉体と共に名前がなくなった訳です。

ちょっと予想外だったのが、俺の意識が戻るまでに1週間ほどかかった事ですね。

おかげで、目が覚めた時には既に死んだ事になっていて再び司波 翔太と名乗ることも出来ません」


尤も、そのおかげで後ろめたさを感じる事なくアストラルを後に出来たんだけどな。


「けど、名前が無ければ色々と不便でしてね。

どうしようかと思っていた時、突然アイツが現れたんですよ」


「それが、ソータ殿が言う魔神よりも強い者ですか」


「ええ、今の俺の名付け親にして、俺が出会った中で最強の存在です」


「ふむ、其奴の名は?」


「本人曰く、女神ジル。

俺の鑑定でも見ることが出来たのはジルって名前だけ。

しかもだ」


「それが、真名とも限らんと言うわけか」


「ご名答。

俺でも見ることが出来る情報が名前だけだったんだ、その名前すら偽装していても不思議じゃない。

まぁ、俺が説明出来るのはこのぐらいですね」


「ふぅ、確かにこれは容易に話すわけにはいきませんね」


「まぁ、今すぐ何かあるわけでもありませんし、そこまで気にする必要もないと思いますよ」


「それは…私では何かあっても足手纏いだからですか?」


「はっきり言えばその通りです。

中村達は勿論、学園長やほかのSSSランクでも今の状態では足手纏い、邪魔になるだけです」


尤も、俺たちでもどこまでやれるかは定かじゃないけど……

少しでも『面白かった』『続きが気になる』と思ってくれましたら、


 ブックマーク登録及び、下記の評価ボタンを押して頂けますと嬉しいです。


これからもよろしくお願いします!!


ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー


題名変更しました!


土曜日更新予定!!(因みに月曜日の定期更新にするつもりです)


「吸血商人は怠惰スローライフをお望みです」


そこそこ読める作品だと思うので是非読んでみてください。


*ちなみに題名は仮名なので変更するかもしれなれません。


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