初のPK
ワニを倒して街に戻る途中に事件は起きた。そこは森林地帯で見通しがわるく、自分自身が注意不足だったのもあり、その瞬間まで気付かなかった。
どぱぱぱぱぱぱぱぱ...
突然銃声が鳴り響き目の前が光った。
「な、なんだ...⁉︎」
モンスターは銃を使わない。
つまり相手はNPC兵か...
プレイヤーだ。
「おそらく...プレイヤーだろうな...」
現状大輝が勝てるプレイヤーは少ない。
なぜならこのゲーム自体2ヶ月も前から配信されており、トッププレイヤーはなんとレベル700を超えたらしい。
そしてほとんどがレベル50以上だ。
確認をし、確信した。
相手はプレイヤーだ。
この世界の金稼ぎはPKが一番効率が良い。だからPKをするプレイヤーが多いのだ。
相手はSMGを使っている。速射性能に優れているが弾はハンドガンと同じため、威力は低めだ。そして再び銃声が鳴り響く。
どぱぱぱぱぱぱぱぱ...どぱぱぱぱぱぱぱぱ...どぱぱぱぱぱぱぱぱ...
と、一定の間隔で撃ち続ける。
「ちっ、ハンドガンで勝てるかよ...」
そういいつつ、木の裏に隠れている。
しかしチャンスがきた。
相手の弾が切れたのだ。
「とまった...いましかないっ‼︎」
そういい、銃をもち走り出した。
突然突っ込んできたため相手が驚き、手が止まる。その隙に
どぱっ、どぱっ、どぱっ、どぱっ、
足に向かって撃ち、腿と脛にあたり相手がダウンする。
そしてそのまま、
「いっけぇぇぇぇぇぇぇ‼︎」
頭に1発撃ち込み、相手のHPが全損。相手が死亡した。
自分の視界には勝利画面が、
『レベル差ボーナス4、経験値230ゴールド370』
というふうに表示されていた。
「勝てた...勝てたぞ!」
そう喜んだ。
そして再び街へとむかって歩いて行った。