とあるクラスで
「起立!姿勢!礼!着席!」
また授業が始まった。この声を聞くのは、今日で四回目である。今から始まるのは…
「それでは、本日の学活で話し合いたいことについて、意見をお願いします。」
今から決めんのかよ!?
「徳田くんが授業中にいつも寝てるので、それについて話し合うべきだと思いまーす。」
それは、クラスで話し合う内容ではないと思いまーす。
「うーん…。もうちょっと、クラスで話し合える奴を…。」
ほらな!
「じゃあ、席替えしようよ。」
席替えー?何が楽しいんだか…。
「いいなー、席替え!しようぜ!」
「ねー?いい提案でしょ?」
「せーきがえっ。せーきがえっ。」
なんで学生というのは、席替えで盛り上がれるのだろう…。席替えコールが続くこと、およそ五分。いいかげん、腹がたってきた。うるさい、こいつら…
「ちょっと、静かにしてください!」
委員長が声を張り上げた。いいぞ、言ってやれ!
「席替えは、昨日したばかりなので、しません!」
昨日の今日で、やろうって言ってたのかよ!?アホの極みか!てか、突っ込むところは、そこか!?
「えー。」
途端に飛び交うブーイング。俺の近くにいたやつが、足をバタバタさせた。痛い!足で踏まれて、悲鳴をあげてしまうも、俺を踏んだ相手は気付いてないようだ。まだバタバタとしている。痛いってば!
…そこで俺は、気絶した…。
「ねぇねぇ、小百合ちゃん。」
急に勇士くんに呼びかけられて振り向いた。
「ん?どうしたの?」
「あのさぁ…。」
言いよどむ勇士くん。
「僕の足下に、小百合ちゃんの消しゴムが落ちてたんだけど、結構、踏んじゃったみたいなんだよね。ごめん!」
頭を下げて叫ぶ勇士くん。
「あー、そんなの、全然平気!気にしないで!」
私は笑顔で言った。
「この消しゴムは、痛かっただろうけど、悪気はないなら、許してくれるよ!」
こんにちは。彩雲です。
まさか、消しゴムだと思った方はあまりいないのではないでしょうか?引っかかっていただけたら幸いです。
この手の話をよく作ります。作ってて楽しいので。
これからも、よろしくお願いします