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織田家のアナザー・ジャパン  作者: 青い水


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第76章 サラエボ事件、MI6とM16

歴史はそう簡単に改変できません。単純に1つの出来事を潰せば何とかなるというものではないのです。これを歴史の自己修復力といいます。ごめんなさい。適当なことを言いました。どこかでそんなことを読んだような気がします。


「お~い、あんまり聞きたくないが、おまえは誰だ?」


「あ、青水さん、信壱です。」


「何だと、信壱だと?く、姑息な手に出やがって!。」


「ふふふ、父が考案したんですよ。これなら壱弐参...で拾まで行けますからね。」


「前回は1893年だったが,今回はどこにスキップだ?」


「1914年です。」


「「あー、あれか?第1次世界大戦を止めろと?」


「ええ、上手くいくとは思えないんですけど。」


「ちょっと待て!何か趣旨が変わってきてないか?」


「何でしょう?」


「前は俺が主導権を握って潜入先を決めてたよな?」


「そうなんですか?私は新人だからわかりませんが。」


「そうなんだよ。俺が歴史を好き勝手できる時空の旅人。」


「そうなんですか。でも私は青水さんの上位の審級から直接指示を受けていますから。」


「う、前回から登場した上位審級って何だよ。」


「ということで今回は1914年です。」


「技術のイノベーションとか各国の状況は?」


「飛行機、電波放送技術、毒ガス、戦車..民生技術もいろいろありますが続けますか?」


「いや、いらん。」


「軍事力は、ドイツ、イギリス、日本がベスト3、経済力は、日本、ドイツ、西アメリカですね。」


「ドイツが伸びたな。」


「1871年に悲願の統一を成し遂げてオーストリアも飲み込みましたからね。」


「ちょっと待て!だったら今回のミッション、オーストリアの皇太子を暗殺から助け出せはどうなってる?」


「ドイツの皇太子を助け出せ、ですね。」



 サラエボ(セルビア)、ラテン・ブリッジ。


「ここで暗殺阻止か。」双子の姉の真菜が呟く。

「楽勝過ぎるミッションね。」妹の花菜が頷く。

「ミッション・スーパーイージー!」ハワイ出身のリアがはしゃいだ。

「あ、パレードが来たよ。」真菜の表情が引き締まる。

「スナイパーじゃないよね?」花菜が確認する。

「ヤクザの鉄砲玉みたいに突っ込むと思う。」リアの分析。

「あ、パレードが来たよ。」真菜の表情が引き締まる。


 パレードが近づいてきた。沿道の観衆の歓声と拍手の音が大きくなる。オープンカーに乗っているドイツ皇太子夫妻の顔が視認できるほど近づいてきた。そのとき、「セルビア万歳!」と叫んで男が沿道から飛び出した。手にはピストルを持っている。


「はい、確保!」真菜の蜘蛛糸が男を捕らえた。

「即銃殺はさせないわよ。」花菜が煙玉を投げて男をその場から離脱させる。

「あっ、危ない!」リアの蜘蛛糸が皇太子の直前で銃弾を弾く。狙撃だ。


 真菜は跳躍して銃弾が飛んできた沿道に飛び込み、ライフルを持っている人間を捜す。いた!群衆を押しのけて逃げようとしている。立ちはだかる者はライフルの柄で殴り倒しながら。跳躍で街灯に飛び移りながら真菜は宙から男を追い、群衆の数がある程度減ったところで蜘蛛糸を展開して男を捕らえた。


「さあ、覚悟して吐いてもらうわよ。」真菜は男を締め上げた。

「ふ、言えるわけがなかろう。」男は固い笑みを浮かべた。

「はい、お口の中身、全部出しなさいね。」真菜は超絶臭くて辛い液体を男の口に注いだ。

「うぉっぷ!」男は自殺用の丸薬を吐き出した。

「かかかか、辛い!臭え!水をくれ!」男は涙を流しながら咳き込んだ。

「あなたは誰なのかしら?」真菜は男を裸にヒン剥いた。

「パンツだけは勘弁してあげる。」

「あら、めぼしいものが見つからないわね。ん?」真菜は男のパンツのマークに気づいた。

「M16?何、エムジューロクって?」

「アホか!エムアイシックスだ!Iと1を見誤るな!」男は怒鳴った。そしてはっとした。「いや、いまのは忘れてくれ!」

「いまのボケは忘れるけど、場所を変えていろいろ教えてね。大丈夫、拷問はしないから。こう見えても私たち、薬屋ですもの。」真菜は聖女のように微笑んだ。


 拠点で3人は新聞を前に頭を悩ませていた。


「カンヌでジョルジュ・クレマンソー氏暗殺!ドイツ帝国の刺客か?現場には鉄十字マークのライターとドイツ製のシガレットの遺留品。」


「なんだ、これ?」リアが肩をすぼめる。

「MI6って素人のお子様か?」花菜が吹き出す。


 翌日、フランスがドイツ帝国に宣戦布告し、第1次世界大戦が始まった。



20世紀です。最終回が近づいてきましたね。

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