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織田家のアナザー・ジャパン  作者: 青い水


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第46章 カリブ海大作戦(後編)

久しぶりの休暇でみなさん命の洗濯です。アメリカで寿司。書いていて寿司が食べたくなったので、大吟醸を冷蔵庫に入れて、出前館で寿司を注文します。

 ハイチでは敵の抵抗はあっけなかった。艦艇も配置されておらず、小型の警備艇が数隻停泊しているだけで、海戦が起こることもなかった。上陸しても敵兵の数はわずかで、銃撃戦になる前に投稿してきた。奴隷小屋は比較的大きくて小綺麗で、イギリス領の奴隷よりも待遇は悪くなさそうだった。島には奴隷たちのための礼拝所のようなものが作られており、奴隷たちの中から選ばれた聖職者というかまじない師のような人々が司っていた。奴隷の数は300人。捕虜の敵兵とともにメキシコ軍に引き渡された。島の東半分では、それなりに激しい銃撃戦が起こったようだが、数と装備に勝るメキシコ軍が2時間後に制圧し、奴隷たちは解放された。


「まだたくさん島があるの?」ミナはメキシコ軍の船長に尋ねた。

「はい、この海図をご覧ください。いまわれわれが解放したハイチ、われわれはイスパニョーラ島と呼んでいますが、その東にプエルトリコという比較的大きな島があります。そしてその東にはバージン諸島、さらにその南東にはアングイラ、バセテール、アンティグア・バーブーダ、モンセラト、グアドルーブ、ドミニカ、マルティニーク、セントルシア、バルバドス、グレナダ、スカーバラ、そして最後にトリニダード・ドバゴという比較的大きな島があります。」

「そ、そんなに?」ルナはげんなりした顔をした。

「補給もあるし、いったん退却して、3日後にまた作戦を再開しましょう。たぶん3~4週間はかかるわ。」紫影が指揮官にいつのまにかなっていたとして決定した。



 補給のため、西アメリカ軍とメキシコ軍はそれぞれの港に帰還した。


「メキシコ軍も偽装蒸気船が欲しいかな?」ルナが呟いた。

「欲しいんじゃない、口に出さないだけで。」ミナが答えた。双子の対話は珍しい。

「まあそういうのは政府の偉い人たちが考えてるだろ。」銀天は関心がなさそうだ。

「メキシコは今回の作戦でカリブ海の覇権を握れるから得するしな。」紫影は冷静だ。

「3日間暇ね。どこか行く?」泳ぎたそうな目でラナが言った。

「そうだな、この河口は釣れそうだ。釣りをしよう。」奔吾が提案した。

「釣った魚は私が料理するよ。」紫影も歳を重ねて女子力が上がったようだ。


 河口ではチョウザメとナマズがたくさん釣れた。そのほか、見たことがない小型や中型の魚もたくさんかかった。水に飛び込みたくて服を脱ぎだしたラナを止めるのにみんな必死だった。紫影は釣ったチョウザメの腹を割いて魚卵を取り出した。


「この魚卵はめちゃくちゃ美味しいんだ。処理が大事だがな。」

「美味しそう。ご飯に乗せたい。」ミナルナが目を輝かせる。

「おう、飯が食いたい!」奔吾が吠える。

「ご飯?炊けるよ。米あるし。」と紫影は作業しながら言った。

「ホント?」ミナルナが身を乗り出す。

「前に西アメリカをまとめているとき、稲作を教えたんだ。」

「おうよ、カリフォルニア米は旨いぞ。」奔吾はよだれを飲み込みながら言った。

「さてキャビアができた。あとは天ぷらか。」紫影は手際が良い。

「お酒はないの?」ルナは舌なめずりをしながら言った。

「港の店に行けば買えるな。」

「やったー!天ぷらで日本酒、これ最強!」


 風呂に入って、腹一杯飲んで食べて、一行はご満悦で眠りについた。まるで温泉宿の一夜のように。翌朝、みんなは紫影にたたき起こされた。


「きょうは海へ行く。」

「やったー!」ラナは飛び上がった。

「泳ぐんじゃないぞ。海釣りだ。」紫影が釘を刺す。ラナがしょんぼりする。

「これから西へ向かって結構歩く。漁村があるからそこで情報を仕入れよう。」

「船も貸してもらえるしな。」銀天は釣り竿の準備に余念がない。

「フロリダの近くまで行けばあれがあったな。」梵天はニヤニヤしている。

「おう、あれは良いな。そこで野営しよう。」紫影もニコニコしている。

「酒もたんまり買って行こうぜ。」銀天も楽しそうだ。


 海の船釣りでは、当然だが昨日とは全く違う魚がたくさん釣れた。現地の漁師たちにポイントを教えてもらったので、入れ食いだった。


「こんなに食べきれないから、船のお礼に漁師さんへ分けてあげよう。」と紫影。

「ねえ、これ捕れた。」海から顔を出してラナがタコを見せた。

「沖に出てすぐ飛び込むんだもんな。」銀天があきれる。

「あ、それは良いネタになる。でかしたぞ、ラナ。」紫影は手を叩いた。

「ネタ?」ミナルナが声を揃えて尋ねた。

「ああ。今夜は寿司を握るんだ。」晴れ晴れしく紫影が答える。

「や、やった~~!」ミナルナがバンザイした。

「ラナよ、今度はイカを捕ってこい。」奔吾が調子づいた。


「ふっふっふ、西アメリカ建国前に探検していて、これを見つけたのだ。」梵天が指さした。

「え、それはまさか...」「温泉じゃないの!」ミナルナが狂喜した。

「今夜はここで温泉の宴だ!」銀天が叫んだ。

「じゃあお風呂を頂いてから寿司を握るかね。」紫影はもう裸になっていた。

「わーい!」と子どものようにミナルナラナも裸になって温泉に飛び込んだ。



「それにしても、アメリカで食べる寿司は格別だなあ。」奔吾は15貫目に手を伸ばした。

「本当はキャビアも良いネタなんだが持ってきてないな。」紫影は手早く握りながら言った。

「タコとイカって美味しいねー。」ラナが目を細める。

「あしたから作戦だな。」銀天が真顔になって言った。

「島がいっぱいだから3回ぐらい出撃しては帰還の繰り返しね。」紫影は寿司を握り終えた。

「西アメリカ軍とメキシコ軍の協力がなければ絶対無理だわ。」銀天が肩をすくめた。



 作戦が始まった。次の目標はプエルトリコである。メキシコ軍の船長が言うには、この辺り一帯を探検したコロンという男が港に最適な地形だと考えて、リコ(豊かな)プエルト(港)と名付けたそうだ。島が見えてきた。しかし、見張り台の水兵が望遠鏡で確認して大声で知らせた。「イギリス艦隊だっ!軍艦8隻、駆逐艦多数!」



「作戦がばれたか。」紫影は冷静だった。

「まあ織り込み済みだな。」銀天は望遠鏡を覗きながら言った。

「海戦となると私たちの出番はないわね。」とミナルナ。

「船の数は両軍合わせるとこっちが多い。」奔吾は腕組みしている。

「西アメリカ海軍の船は日本海軍の新品だぜ。」銀天は強気の顔で言った。

「まあ負けることはないだろうけど、流れ弾に当たって沈む可能性もあるわ。」と紫影。

「当たらなければどうということはない。」梵天は不敵に笑う。

「だからおまえ、誰の真似してるんだ?」と銀天。



 イギリス海軍の軍艦と比べると武装が劣るメキシコ海軍は後方に展開してリザーブ、武装で優位に立つ西アメリカ海軍が前線に出た。イギリス海軍の戦艦は戦列艦といって、右舷左舷合わせて74門の大砲を備えており、その破壊力はすさまじかった。まさに砲弾の雨が降る。だが速度と射程は西アメリカ軍の軍艦が勝っていた。そして、おそらく攻撃の中核は駆逐艦になるだろう。小回りがきくし速度も速い。イギリス海軍はその航行能力に目を見張っているうちにハチの巣にされ航行能力を失うだろう。

「軍艦はこの位置に停止して砲門を敵に向けろ。西アメリカ軍の提督が指示を出す。

「イギリス海軍は一列になって進む。船首に武装は少ない。」


「前から順番に沈めて行けば楽勝なのでは?」ミナルナが言った。

「そうね、こっちの射程に入ったらズドーンって。」紫影が続いた。

「そのつもりですが、先頭艦が攻撃されると、後続艦が右舷か左舷へ展開して反撃するでしょう。それを沈めるのが駆逐艦の役割です。」提督が説明した。


「駆逐艦は軍艦の前で展開の用意。敵の先頭艦への攻撃とともに前へ出て後続艦を叩け!」


西アメリカ海軍の砲撃が始まった。敵の先頭艦はなすすべもなく炎上して沈没した。右舷方向に展開して反撃しようとする後続艦は、多数の高速駆逐艦によって蹂躙され、次々に沈没して行った。敵の旗艦が白旗を掲げた。海上に浮かぶ水兵も含めて2000人ものイギリス兵が捕虜になった。


勝ったは良いけど、大量の捕虜。どうする?

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