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織田家のアナザー・ジャパン  作者: 青い水


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第40章 新しい王様の形?

1668年になりました。イギリスで名誉革命が起こった、と世界史で習いましたね。織田ジャパンも、フランス革命のような事態を避けるため、議会制立憲君主国になります。


「信高、市民から要望書が来たってな?」


「お、おう。王様やめるか議会の下に付くか決めろと。」


「はっはっは、な、言ったろ?いつまでも王様でふんぞり返ってはいられないんだよ。」


「ど、どうしよう?」


「はい、こういうときに隠居すると気が楽になるけど、」


「隠居する、18歳の信光に家督は譲る。」


「はい、ダメですー。もう要求は出てますから答えないと責任逃れになりますー。」


「じゃあ、とりあえず王様のままだから議会の下に付くよ。あーあ。」


「こういうのをこじらせると首刎ねられるからね。」


「こえ~!。」


「とりあえず笑顔で国民議会の選挙の公布を。」


「わかった。粉雪と竜之介といっしょに公布しよう。」


「それ、めっちゃ良い作戦。絵師にその場面を描いてもらって広く流布させな。」



 思案橋の先にある小さな小料理屋。紫影、奔吾、銀天、ミナ、ルナが集って酒を酌み交わしている。ルナミナももう18歳、この世界では大人だ。一行は興福寺で鋼火の3回忌を終えてからこの店で語り合っていた。


「口は悪いけど優しかったよ、鋼火さん。」ミナが我慢していた涙を流しながら言う。

「いつも違う飴を持っていてもらってた。」杯を干しながらルナは言った。

「あいつと始めて会ったときのこと思いだしたわ。たしか船のドゥーシェの話だった。」奔吾は目を閉じた。


   「この下に大きなお風呂でもあるんですか?」鋼火が嬉しそうに尋ねた。

   「風呂はさすがにないが温水で行水はできる。西洋式の噴水行水だ。

    ただし個室ではなくて横一列の10人用だ。女子(おなご)には使いづらいな。」

   「いえ、大丈夫です。見えているのに見えないように湯浴みができます。」


「見えてるのに見えないって何だよ?」

「ていうか、あいつアラスカの温泉で何も隠すつもりもなく、『そうだ、そうだー!出て行かないなら背中を流せ!』って煽ってたしな。」

「泣くなよ、みんな、鋼火は泣かれるなんてまっぴらだからな。」紫影が杯を飲み干した。



 ハワイのオアフ島で天馬は満足そうに真珠湾の軍港を見下ろしていた。ここが忘れられない港になるのか。眼下にはたくさんの倉庫と造船設備、そして軍の施設になる建物が建設中だった。「安寿様~!」坂の下から手を振りながら少女が駆け上がってきた。


「安寿様、私受かりました。将兵採用試験。だけど別室に呼ばれて、安寿様に里の話を聞くようにと言われて。」

「まあ、ラナ、あなた選ばれたのね。ではお話があるので付いてきなさい。」


 ラナと安寿は船に乗ってラナイ島へ行った。ここには人が住んでなかったが、3年前から日本人が30人ほど住み着いて、陶器を焼いたり薬を作っていた。畑や花壇も世話が行き届いていて、美しい花が咲き、色とりどりの果実が実っていた。安寿を見ると、里の人々は恭しくお辞儀をした。


「さあ、ラナ、きょうからここがあなたの家よ。ここで里の人々からたくさんのことを学んで一人前になるの。鋼火を覚えてるわね?」

「はい、いつも飴をくれる優しい先生だった。絵を描くのがとても上手。」

「そう、あの子はあなたの先輩、というかあなたが鋼火の後輩になるのよ。」

「鋼火さんといっしょに働くんですか?」ラニの顔が輝いた。

「いいえ、それはもうできないの。鋼火はね...」安寿は涙をこらえた。

「鋼火はもう生きていないの。メキシコで死んだのよ。」

「え、そんな...」

「聞きなさい、ラナ、鋼火はたくさんの虐げられていた人々を救ったの。あなたも鋼火の後輩として、虐げられた人々のために力を尽くしなさい。この里で、あなたはその力を得ることが出来る。」

「わかりました、安寿様、鋼火さんの後輩として恥じないように励みます。」




Lanaはハワイの言葉で天国や空を意味するそうです。AIに教えてもらいました。ドイツ語のHimmelみたいですね。そういえばちゃんと年齢を数えていなかったけど、安寿は何歳になるのか?気がつかないうちに「ママみ」が出てきました。

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