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斬新なアイデアも作者のやる気がなきゃ宝の持ち腐れ

 そこは2600年の地球にて。


 世界では既に自動食料システムが確立され、食料や水に飢える人がこの地球から消えた。またロボットも別のロボットが修復出来るほどの技術が確立し、人は働かずとも毎日自宅にご飯が届けられるようになった。


 すると生きるために働く必要がなくなる訳だが、代わりに娯楽が人にとって最も重要なものとなる。食糧の為にお金を稼ぐ必要がなくなった人間達が求めるものはいつもそこに落ち着く。


 だが2600年現在でも、ロボットは芸術的な仕事が苦手だった。


 例えば物語である。一見ロボットが作った作品は、文章がきちっとしていて物語が展開されている。だが面白みがない。


 本当に上手く言えないが、人らしい悩みや感情が組み込まれておらず、共感できないのである。




 だがそこで画期的なアイデアが思い付かれた。


 それは人が毎日のように無作為に作り上げる物語ーー『夢』である。その『夢』は人々にとって一番良い娯楽になった。


 人々は寝ている間は『夢』を生成し、起きている間は『仮想世界』で暮らしながら、時に人と関わり合い、時に娯楽として他人の上質な『夢』を楽しむ。


 それが今の人の在り方だった。



 故に……現在、人はとある基準で評価をされている。


 

 それはどれだけ面白い『夢』を見るか。

 その夢の中で、どれだけ面白い物語を展開できるか。



 それが人の採点基準であり、『交配』優先度から人口調整時の『処分』優先度まで、全てに影響する評価となった。




 人々は今、夢を作り続けている。

 それはある意味で恐ろしくーーある意味で最も『創作的』な活動だ。


 

 これはそんな世界に抗う為集まった少年少女達の物語。


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