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会議の後、ユキヤは知り合いの顔ぶれに近づく。
「あ、ユキヤくーん!!」
アユミの声だ。隣には優しそうな顔立ちの男性魔導士がいる。誰だろう?
「初めましてだよね?コレ、うちの旦那。1つ紋の回復師なの。ナオだよ。」
あぁ、この人が!アユミをコントロールするのは大変なことだろう。
「初めましてユキヤです。あの、毎日本当にお疲れ様です」
アユミはあの後、さらに2人の子供を産んだ。男2人に女1人。年子もいるから今は絶賛子育て真っ最中だ。
「初めましてユキヤ君。話には聞いてたけどね。君は参加するんだろ?今回は僕も参加してみようかと思っているんだ。まぁ本当に、お守り程度の力しかないけどね」
回復師が増えるのは本当に助かる。でもそうすると、子供さんたちどうするんだろう?
「あの、まだお子さんが小さいはずでは?二人で参加したら…」
「あ、平気平気。ナオの両親が見てくれるもん。今までも何かと預かってもらってるから大丈夫!」
後日、参加者が発表された。
※防衛魔法 フウマ、サオリ、シュリ、イズミ、ミサキ、アユミ、マサト、ナオ、カズ、リナ
攻撃魔法 イオリ、ケンヤ、カオル、アオイ、ナツキ、ハヤハジメト、ツバサ、サユリ、ハジメ
中間魔法 ユキヤ
アユミ、ミサキは結界修復とする。
他の魔導士は魔獣討伐に参加。全員が魔法服着用を徹底すること。
討伐前日、ユキヤはあられをつれてスバルの部屋をに来た。
「あられは留守番。スバルちゃん、何度もごめんね。あられを頼むよ」
すでにスバルに抱っこされているあられ。満足そうだ。
「あられちゃんの事は心配しないで。本当に…行くのね。…あんまり、無理しちゃダメだよ!」
スバルの笑顔が、どこか寂しそうだ。けれども自分で決めたこと。ユキヤが話し出す。
「強い魔獣がでると決まったわけじゃないしね。魔獣の討伐数稼いでくるよ!途中で風の情報を集めながら行くから大丈夫だよ。」
あられのお泊り荷物を出しながらユキヤが答える。後ろにスバルの気配。ユキヤが振り向く。スバルからの、キス。愛おしい人。本当は片ときも離れたくない。せめて今だけは。ユキヤはスバルを抱きしめる。たくさん抱きしめてキスして。そしてまた、抱きしめる。
「俺は大丈夫。必ずスバルちゃんのところに帰ってくる。約束。帰ってきたらまた、キスしてね。」




