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竜の子  作者: 前田ミク
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会話の波に乗り、ユキヤはスバルに質問してみる。

「逆に質問していいですか?僕のことはこわいですか?一緒に居ても大丈夫、ですか?」

「怖くないです。初めてあったのに、なんだが安心できます。ずっと前からのお友達みたいに。」

スバルの答えを聞き、やっぱりアユミの言う通りだと思った。彼女も何かを感じ取っている。

「よかった…とても嬉しいです!いきなり来ちゃったし、あの、今日はこれで帰ります。また来ます!そうしたらまた、会ってもらえますか?」

「はい!ぜひまたお会いしたいです。お友達になってもらえますか?」

友達、そうだよね、まだ11歳だもん。ホッとしながらユキヤはもちろんです、と即答。次に会う約束をとりつけた。今日は大成功だ。嬉しいオーラをまき散らしながら、ユキヤは東神殿に帰ることにした。


中央神殿を出ようとすると受付職員に呼ばれた。執務室に通され職員から魔道具を渡される。各地域の神殿に置かれている送受信機だ。

「あのこれは?東神殿にはありますよ。ミサキさんが使ってる。」

不思議に思い質問すると職員がこたえてくれた。

「はい、ご説明しますね。これはユキヤさん専用の器機になります。近年まで攻撃と中間魔法師は全員、中央神殿に所属するのが義務だったことはご存知ですね?」

「はい、最近になって魔導士法が変わったんですよね?」

ユキヤが職員に話すと職員が頷いた。。

「法改正されて初めての事例ですから、手違いが起きてはいけません。中間魔法師には個人的な通信手段を持ってもらうことになったんです。本当は魔導士全員に持ってもらうのが一番なんですが、結構高価なもので予算が厳しくて。」

そこでユキヤはあれ?と思う。

「中央神殿に属さない中間魔法師なら、サクラちゃんやリンさんも持っているんですか?二人の方が法改正後の所属変更が先ですよね?」

職員が丁寧に説明してくれる。

「順番ではそうなんですが、彼女たちは結婚して所属を変えたので所属や住所が大きく変わることはないでしょう。その点ユキヤさんはまだ独身。気が変わって別の地域で暮らしてみる、とか、若い人ですから友達と泊りがけで旅行に行くこともあるでしょう?そうなると万が一の時に連絡がとれません。そのための個人器機です。」

確かに。今は神殿で暮らしているが、神官ではないから今日みたいにふらっと出かけるかもしれないし、一人暮らしは大いにあり得る。ユキヤは通信機器を受け取った。

帰り道、風に乗りながら考える。スバルと一緒にお出かけしたい。旅行とかもいきたいし、何よりスバルを怖がる人がいないところに連れて行きたい。そのためにも、働きたい!働いてお金を稼いで、それと強くなりたい!彼女を守り切れるくらいに。

「帰ったらまず、働き口を探さなきゃ!」

ユキヤは目標を達成するために頑張り始めた。

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