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成人式のお祝いが終わり、みんなが帰っていった。ユキヤはサクラに運命の人について聞いてみた。サクラは一番身近な「運命の人がわかった人」なのだ。
「うん、すぐわかった。全身の細胞がこれこれこの人って一斉にしゃべった感じ。わかるかな?」
サクラの感じ方とは違う気がするが。ちがうのかな?ユキヤは少し不安になる。サクラが続ける。
「感じ方は人によって違うみたい。サオリちゃんは私みたいな騒がしい感じじゃなかったみたいだし。ケンヤ君は情熱の人だから、頭のてっぺんからつま先まで静電気が走ったって。」
「そうか、サオリさんは知ってたけど、ケンヤさんもだったんですね。他にもいるんですか?」
ミサキがサクラの隣に座って答えた。
「サクラ、サオリちゃん、ケンヤ君、アユミさんの夫さんと水使いのリンさんも。と、もう一人いたよ、西の神官してるイズミ。何年か前にみつけて結婚してる。」
結構いるんですね…と指折り人数を数えるユキヤにミサキが続ける。
「もう亡くなったけど、魔獣討伐に参加してくれたシンジさん覚えてる?あの人も奥さんが運命だってわかって結婚したらしいよ。」
「うわ、沢山すぎ。ちょっとびっくりかも。そんなに運命がわかる人がいたのかぁ。」
驚くユキヤにサクラが経験者としての意見を言う。
「ただね、みんな共通しているのは直接その相手に会って感じ取ったってこと。ユキちゃんはそのスバルちゃんとはまだ出会ったことはないんだよね?」
そう、ユキヤはまだ会ったことがない。風を通じて感じ取っただけなのだ。
「ユキちゃんは2つ紋の風使いで、1つの私より風に敏感だから感じ取れたのかも知れないけど、確実に確かめるなら正面切って会ってきた方がいい!そしたらハッキリするから。今日でユキちゃんは正式な魔導士なんだからさ、堂々と中央神殿に行ってその彼女に面会してきなよ!」
サクラ、強い。でも確かに正論だ。会おうと思えば会える場所にいる人なのだから、ここは、ズバッと!!
「待った、待った~~!!神殿爆破の彼女はユキヤが7歳の時に産まれたんだろ?すると今は?11歳?12歳かな??それは大丈夫なのか?怖がられたら終わりだよ!?彼女は何も知らないんだからさぁ」
ミサキの意見も一理ある!!そうだ、彼女はわからない人かもしれないのだ。サクラが言う。
「年齢の事言ったら私たちなんて10歳違うのよ!ミサキが18の時なら私は8歳よ、8歳!!気にせず行くのだユキヤ!大丈夫よ!」
「年の差じゃなくて、出会いのタイミングをいってるの!相手に警戒されないようにしないとだな」
ミサキとサクラの意見が微妙に割れている。ダメだこりゃ。相談相手まちがえたかな…
翌日。ユキヤは悩んだ結果、王都に暮らすアユミを頼ることにした。運命の相手に見つけられ、言い寄られた女性。これほどの適任者はいないだろうと考えたのだった。




