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竜の子  作者: 前田ミク
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中学生になり、ユキヤは勉強にも部活にも頑張った。将来を見据えて持久力をつけようと陸上部に入った。魔導士としての訓練も抜かりなく。高校には進学しなかった。特にやりたい仕事、という物もなく、とにかく魔獣討伐に向けての訓練と体力づくりに専念していた。

そうして8年が過ぎた。いろんなことがあったが、一番変わったことはミサキ夫婦に子供が生まれたこと。2歳と6歳の女の子で、ユキヤにとっては妹みたいな存在だ。可愛くて仕方がない。

爆発炎上騒ぎの南神殿も綺麗に立て直されて、今年で建設7周年だ。イオリとサオリも今やお母さんだし、最大級のビックリはアユミが運命に出会って結婚したことだろう。年下の魔導士が分かる人だったらしい。グイグイ押されて、アユミが降参したようだ。


ユキヤは今日、18歳になった。成人を迎え、ピカピカのローブに袖を通したところだ。これで正式な魔導士として登録される。お祝いにシズルとマサトが駆けつけて、にぎやかな成人式になった。

「ユキちゃん本当におめでとう。もうなんだか、おばあちゃん涙がとまらないわ」

そう言って泣いているシズルは、現在車いすに座っている。歩けないわけではないが、やはり年とともに足腰が弱ったらしい。長時間の移動などは車いすを使っている。ユキヤの記憶より、シズルはひと回り小さくなったような気がするが。ただ単にユキヤが成長しただけ、ということだった。

「アユミさん、行きたいってぐずったんだよ。けどさ、妊婦の移動って怖いから置いてきた。もう本当に、あのまんま母親になるのかな。」

とマサトは心配している。マサトとアユミは一時同じ神殿で暮らしていたらしい。結婚して妊婦さんになってもアユミはあのままなんだとか。

「旦那、大変そうね」

とサクラをはじめ、みんなが同情のまなざし。でも超が付くほどの仲良し夫婦らしい。運命ってすごいんだなと思わず感心してしまう。

「あ、それで事務から聞いてきてッて頼まれたんだ。ユキヤ君、どこかの神殿に所属を決めないと行けないんだけど、どこにする?」


成人した魔導士はどこかの神殿に所属しないといけない。攻撃手は本人の希望に関係なく中央だが、防衛と、中間魔法の魔導士は、本人の希望で連絡が取りやすいところに所属することなっている。魔導士は登録先の神殿から仕事を依頼されて業務を行う。攻撃魔法師が中央に一括で登録されるのは、魔導士同士が戦いあうことがあってはならないから。これは古の約束と言われており、破ることは許されない。

反対に防衛魔法師は、たくさんの人たちとふれあい、助け合って生活することで魔導士も人間ですよ、と言い方は悪いが宣伝しているのだ。

ユキヤは中間魔法師。性格や個性により扱う魔法にクセがでるため、生活スタイルは個人に任されている。これまでは中央神殿に所属とされていたが、つい最近法律が変わり、中間魔法も所属先自由となった。

「特に希望がないなら、とりあえず東神殿に置いといたら?必要になったら変えればいいじゃん。」

困っているユキヤにサクラが助言してくれた。一生動かせないわけじゃない。ユキヤはこのまま東神殿所属を選んだ。

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