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竜の子  作者: 前田ミク
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天龍の説明を聞き、ユキヤは納得できた。確かに自分も、ダメな人はダメだ。理由は不明。なるほど一緒だ。そして考えた。

「天龍の力は風と雷だっけ?じゃあケンヤさんやエリさんとなら…」

無理!と即答。なぜ!?

「あいつらは波長が早すぎる。いつもせかせかせかせか…あんなのに合わせていたら俺が疲れる。サクラならちったぁ合わせられそうだけどな、頭の中もサクラが満開だから説明が大変そうだ。」

せかせかした人はだめなのか。サクラちゃんは…うん、なかなか話しが通じない気がする。落ち着いた性格で雷使う人…あれ?

「雷使う人でせかせかしない人、でてこないかも。落ち着きを求めるならサオリさんとか…でも結界や回復だから、天龍の力じゃないんだよねぇ?」

「あのエルフの娘たちか。エルフってなんであんなに独特な波長なんだろうな。あいつらは波長が一定じゃないから、無理。エルフ族の思想に難ありなのかなぁ。」

波長について少し教えてもらう。天龍の言う波長とは、その人個人のもつ時の流れや思想、性格、年齢などあらゆるものが関係してくるらしい。ピタッとあう人間はそんなに多くないそうだ。

「波長の相性が良かったとしても、相手が俺を怖いと感じたらもう呼び起こすことはできない。今までも何人かいた。まぁ、とにかく難しいもんだよなぁ。おっと!波長についてはこのくらいにして、質問に答えていくかな。」

天龍の話し。ワタリが魔導士長の時代はまだ奇形の鱗がうまれていなかったらしい。

「あの鱗はな、俺が長いこと持っていたから、大地に返してなかったんだ。そのせいだろうなぁ。転生するのに時間がかかったようだ。ワタリって名前だったっけ?相当昔の話し相手だなぁ。千年前くらいか。」

でた!天龍の千年。いつのことかハッキリしてない時のヤツだ。そこは置いといて、ワタリが書物を残した後、しばらくは結界の整備と魔獣討伐が定期的に行なわれていた。しかし人間はどうやっても自分の命がかわいい。


「人間の名前はほとんど覚えてない、とにかくある時代から結界の修理や魔獣討伐が雑になりはじめた。どうやらその頃に最初の奇形の鱗が誕生したらしい。書を読んでいたんだろうよ。みんな気が抜けてしまったのかなぁ。本当にかわった形の鱗で、みたらすぐわかる。」

そうして結界が少しずつ傷付いてしまう。魔獣も狩らないから結界の中でどんどんふえる。エサが増えれば成長する。そして結果的には。

「デカいやつが結界にドーンで結界がバーン!ってのが真相。事の重大さに気付いた当時のバカが証拠をぜーんぶ消してトンズラだ。残された魔導士や人間はたまったもんじゃねぇわなぁ。」


結果、騎士も魔導士も一般人も被害者がでた。天龍も、風をおこして何とか魔獣の南下を防げないかと頑張った。しかしそう簡単に事は収まらない。

「そんな時にヤマトが立ち向かった。あいつは若かったが次の長になる予定だったから。結界師じゃないから魔獣を倒すほうにまわった。何の情報もない中で、頑張っていた。まだ若いのになぁ。」

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