ロアスに臨時ボーナス
ゴーレム部長の体から、黒いオーラが吹き出している!
「ふふふ……。とうとう、俺を怒らせてしまったな! この姿は、ボーナス70万モードだっ!」
また所得晒しかっ! ネット広告みたいに、定期的にアピールするなっ!
「ふはははっ、行くぞぉ!」
ゴーレム部長が突撃してきた!
俺はしなやかによける!
ゴーレム部長は、斬撃を受けても復活したからな。魔法で攻撃だ!
俺は、右手から火の魔法を放った!
ところが、ゴーレム部長はいきなり背を見せた! 一体、何をするつもりだっ!?
「このゴーレム部長のおならは、凶悪な風圧だっ! 名付けて、年収670万キャノン!」
悪臭670万キャノンの間違いだろっ!
しかし、悪臭670万キャノンをなめてはいけなかった!
俺の火の魔法を消し去ったからだ! さらに、廊下中が臭くなるという付与効果が……。
俺のパーティ全員が苦しそうにあえぐ。
「ゴーレム部長のおしりには、毒ガスが詰まってるんですかね?」
ランが「おしり」って言うと、あっち系を想像してしまう!
「はっはっは! 苦しいか? さらに、元魔物野球界のエースの力を見せよう!」
うおっ、ゴーレム部長が花瓶を投げつけてきたぞ!
エースとは厄介な! 花瓶は、確実にガーネットをとらえている!
怯えるガーネット、何とかしなければ!
ふう、なんとか風の魔法で花瓶の軌道をそらした!
花瓶は、壁に当たって割れた!
「見ろっ! いまだ、色あせないこのコントロール! 引きこもりっぽい顔の勇者には、できないだろっ!」
ゴーレム部長は、調子に乗っているようだ。
さらに、廊下にある湯飲みを投げつけてきた!
ランに当たる寸前、俺が湯飲みを手ではね除けた!
湯飲みは、床に落ちて大破する!
「ふふん、やるじゃないか! じゃあ次は、この大皿を食らえっ!」
ゴーレム部長が皿を掴んだとき、突如アナウンスが聞こえてきた!
「こらっ、ゴーレム部長! 緊急アナウンスだっ!」
「その声は、ケルベロス社長!」
「貴様、私の高価な花瓶と湯飲みを割ったな!」
「えっ、社長のは社長室にありますよね?」
「あれはドッグフード用の食器だっ! ネットで買った安物だっ!」
「そうなんですか? なぜ、廊下に高価なものを?」
「見せびらかすために決まってるだろ! 私の月給は100万だぞっ!」
「ひゃ、100万も……。敵わない、この人には敵わない!」
「ゴーレム部長よ! 割った花瓶と湯飲みは、給料から引いておく!」
「そ、そんな……」
「二点で-700万だ! 来年はタダ働きでよろしく!」
「そ、それだけは勘弁を! もう、年収670万キャノンって言えないじゃないですかっ!」
不安なのは、技名かよっ!?
ゴーレム部長は俺たちを見て、
「ウオオオーッ! これもすべて、お前たちのせいだっ!」
でたっ! まもけん(株)の固有スキル、『責任転嫁』!
俺はため息をついて、
「しょうがないな……。ようするに、直せばいいだろ」
俺は割れた花瓶と湯飲みに蘇生魔法を放った!
花瓶と湯飲みは元に戻る!
その時、臨時アナウンスが聞こえてきた!
「お知らせします! ロアスさんに、臨時ボーナス670万円!」
1秒労働で670万!?
またアナウンスが流れてきた!
「間違えました。ロアスさんに臨時ボーナス670円です!」
一気に現実に戻されたっ! ケルベロス社長は、ケチで歴史に名を残すぞ!
おっと、ゴーレム部長を忘れてた!
「嫌だっ、タダ働きなんてっ! ウオオオーッ!」
な、なんだ!? 地面が揺れているぞ!
ゴーレム部長は、不適に笑う。
「ふふふ、勇者よ。お前は、チートだと部下からうかがっている!」
「何を企んでいる!?」
「我が社の緊急業務は、勇者の抹殺! このビルごとお前を消す! そうすれば、俺にも臨時ボーナスが!」
ゴーレム部長は嬉しそうに、
「勇者よ。いくらチートのお前でも、ビルが崩れたら助かるまい!」
ゴーレム部長は地響きを起こした!
本当にビルを崩すつもりだっ!
「うわわっ、ビルが揺れているのだっ!」
ガーネット! めくれまいと、黒ローブをおさえてる場合かっ!
「やたらと、大がかりなバ○ブですね!」
ランよ、何を想像してる!
何とか、ゴーレム部長を倒さないと!
俺は、氷の魔法を放つ!
ゴーレム部長は、凍ってしまった!
これなら、斬撃も効くはずだっ!
俺は、かけ出してゴーレム部長を一刀両断!
ゴーレム部長は、力なく倒れた!
ふう、何とか勝った!
今回は、チートが切れなかったな!
何か、チートを切らさないコツがあるのだろうか?




