人間のほとんどは水だが、今回の話はほとんどが会話である。
俺たちのパーティに、新たなエロ仲間……。いや仲間、ランが加わった!
恐らく、宿屋に泊まるときに俺の貞操が危ないだろう。
ただ、俺はランについて知りたいことがある。戦闘スキルについてだ。
早速、質問してみよう!
「なあ、どうしても知りたいことがあるんだが」
「スリーサイズですか?」
「必ずそっち系だなっ!」
「違うんですか? じゃあ、何です?」
「ランの職業は、図書館の受付嬢だよな。ゲームの職業で言えば何に当たるんだ?」
「うーん、何でしょうね?」
「ひょっとして、遊び人?」
「失礼なっ!」
「ごめん。魔物との戦闘の時、どうやって戦うんだ?」
「おいろけです!」
「やっぱり、遊び人じゃないかっ!」
「違いますからっ! もっと、適切な職業をお願いします!」
「うーん、僧侶でもないし。魔法使いや賢者も違う……。カテゴリに属さないから、遊び人でいいじゃん!」
「この人、思考を放棄した!」
「悪かった。おわびに、この街を守るからさ!」
「お願いしますよ! 図書館だけは潰さないで下さい!」
「め、珍しくマジメだなっ!」
「ええ、私の秘蔵の本がたくさんありますので!」
「いかがわしい本しか無さそう!」
「勇者様。図書館を守るには、魔物建設(株)を廃業させなければなりません!」
「どうやって?」
「本社に乗り込むんですよ!」
「それは、どこにあるんだ?」
「この街を少し行ったところです! 大きいので、すぐ解りますよ!」
「そんなにデカい会社なのか!? 増設とかしてるんだろうな!」
「ええ。増設をしすぎて、『デカ盛りグルメ』と呼ばれています」
「ムダな増設しかしてねえ!」
「はい。世界で一番、『ムダな努力』という言葉が似合う建物です」
「なるほど。それなら、セキュリティにもムダな努力をしてるだろ?」
「ええ。正面玄関からの侵入者は、アリすら撃ち殺すらしいですね……」
「どうやって入るんだよっ!?」
「裏口からです。まず、火と雷と氷の魔法を避けながら地雷地帯をくぐり抜けます」
「まずの時点でハードモードじゃないかっ!」
「地雷地帯をぬけると、針の山があるらしいです」
「もはや、理不尽ゲーが可愛く思える!」
「針山の真ん中にあるトランポリンに乗って、上空へ舞い上がります!」
「おとぎ話なの、これ?」
「上空を舞うタカに乗れば、本社の裏口まで連れてってくれます!」
「会社に入るだけで、ハリウッド映画が一本作れるよっ!」
「勇者様、行けますか? ムリしてはいけませんよ! 大事なお体なんだから!」
ランは心配でさえ、エロく感じる!
しかし、俺はランの肩をポンと叩く。
「任せろ! 俺は、『チートポーションを飲んだ最強勇者』だっ!」
「ありがとうございます! では、さっそく向かいましょう!」
俺は、「おー」と手をあげた!
しかしガーネットは、
「針の山にトランポリン……。タカに乗れる! よし、みんなで遊園地に向かうのだっ!」
やっぱり、一人だけ解ってねえ!




