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【書籍化】白の平民魔法使い【完結】   作者: らむなべ
第八部:翡翠色のエフティヒア -救国の聖女-

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ダブラマ三人衆

いつも読んでくださってありがとうございます。

今回はただの登場人物の紹介となっています。ここを読まなくても本編がわからなくなるという事はありませんので、興味無いよという方は通り過ぎても大丈夫です。

・マリツィア・リオネッタ。

 ダブラマのリオネッタ領出身。初登場時十九歳→現在二十歳。

 桃色の髪に褐色の肌を持つ女性でこちらの言葉風に言うならばラテン系美女。

 墓守の家から貴族となったリオネッタ家に生まれたダブラマの天才であり、幼馴染であるシャーリーとルトゥーラと共に育った。

 丁寧な言葉遣いと清楚な佇まいでスタイルもよく、異性の好みが年下の男児という若干残念な点を除けば隙が無い女性。

 幼少の頃にシャーリーとルトゥーラと共に故郷の真実……アブデラがラティファを呪詛で支配し、国家を転覆させようとした真実を知ってしまってからは故郷を救える魔法使いになるべく血反吐を吐くような鍛錬を続け、第四位という地位にまで昇り詰めた。


 数少ない鬼胎属性の使い手であり、部隊の規模をひっくり返せる恐ろしい血統魔法という点が警戒されがちだが……本領はその身体能力による格闘戦や白兵戦。

 血統魔法が遺体の記録を読み取るという性質のせいか、様々な戦士や魔法使いの戦闘技術を血統魔法を通じて得ており、戦闘経験の少ない使い手では彼女とまともな戦いにすらならない。

 当然魔法の技術は高く、血統魔法によって遺体の属性魔法すら操る多彩さもあって魔法使いの理想形である万能の使い手(オールラウンダー)

 好きなものは故郷。友人。自分のコレクションルーム。いちご。甘い物。花束。

 嫌いなものは故郷を脅かす者。タコ。お酒。酔いつぶれるまで飲む人。

 実は男性も女性も恋愛対象である両性愛者。一時期親友であるシャーリーに恋愛感情を持っているのではと悩んでいた時期がある。


 血統魔法は【禁忌の精読(フィネスカーラ)】。

 遺体の記録を読み取り、支配する常時放出型魔法。

 リオネッタ家の血統魔法は本来、遺体を動かす程度の力しか無かったのだが、マリツィアが血統魔法を継いで数年で覚醒させた結果、今の"現実への影響力"に至る。

 遺体が経験した記録を知る事が出来るだけでなく、使っていた魔法さえも再現する事ができ……その気になれば魔法を使う死体の軍勢を作れる恐ろしい血統魔法。

 第四位になった際に付いた二つ名である『蒐集家(コレクター)』の由来でもある。




・ルトゥーラ・ペンドノート

 ダブラマのペンドノート領出身。マリツィアとシャーリーより一歳年上の二十一歳。

 くすんだ赤髪にがっちりとした体、人相の悪い顔付きをしていて言葉遣いも荒い男性。

 マリツィアと同じくダブラマに生まれた天才の一人であり、幼馴染であるマリツィアとシャーリーと一緒に育った。

 マリツィアと同じく幼少の頃にダブラマの真実を知ってしまい、国を救える魔法使いになるべく鍛錬を続け、第三位という地位にまで昇り詰めた努力家。

 相手の魔力保有量を見極められる眼を持つ特異体質。相手のある程度の実力を測れる便利な特異体質なのだが、アルムのように常軌を逸した魔力量を見ると情報酔いをしてしまったり、魔法生命を見てしまうと魔法生命の魔力に触れてしまうため呪詛が流れ込んでしまう欠点もある。


 本人はマリツィアやシャーリーほどのセンスは無いと言っているが、治癒と防御が得意で保守的とされる信仰属性の解釈を広げた一人者。

 相手の魔法を防御できているという事は相手の魔法を破壊しているのと同義、という解釈によって、自分を中心にして展開される防御魔法を維持したまま突っ込むという誰かがやりそうでやらなかった戦法をそのまま確立させる。

 彼の血統魔法は信仰属性の性質を突き詰めた結果、ただ強固なだけという特別な性質も持たない防御魔法なのだが……その強固さがルトゥーラにとっては最も重要であり、血統魔法を展開したままルトゥーラがただ突き進むだけで町を更地にできてしまう。

 ルトゥーラに対して敵の数など意味が無く、敵によっては彼が突き進むだけで勝負が決してしまう事から、第三位になった際に付いた二つ名は『侵略者(トライアンフ)』。

 好きなものは友人。静かな場所。辛い物。マリツィアの執事が作るカヌレ。

 嫌いなものは悪人。絵画。虫(特に蜂)。

 マリツィアとシャーリーが俺を取り合ったらどうおさめるか、と真剣(・・)に悩んでいた時期があったが、そんな事は一切起こらなかった。本当に何もなかった。

 マリツィアに好意を持っているが、自分がマリツィアのタイプじゃないのがわかっているので現状維持のまま特に行動を起こせない。


 血統魔法は【禁足地は我が天球(ソリトゥーデセレステ)】。

 自身を中心にして展開される半球型の防御魔法。

 信仰属性の性質を突き詰め、魔法自体に特殊な特性があるわけでもないただ堅固なだけの血統魔法。

 ルトゥーラがやったのはその防御魔法を展開したまま動けるようになっただけという単純な魔法だが、単純ゆえに相性や概念によって覆しにくい。




・シャーリー・ヤムシード

 ダブラマのヤムシード領出身。十九歳で戦死。

 金色の髪に金色の瞳を持つ女性でマリツィアに比べると少し幼さの残る女性。

 幼馴染であるマリツィアとルトゥーラと共に育ち、下級貴族のヤムシード家から生まれたダブラマの天才の一人。

 天真爛漫な性格で周囲を気遣い、笑顔を振りまく太陽のような女性でありながらマリツィアとルトゥーラと共に故郷を救う決心もできる強さを持つ。

 マリツィアとルトゥーラと同じくダブラマの真実を知ってしまい、故郷を救うべく鍛錬を続けて第五位にまで昇り詰めている。

 第三部時点でダブラマに侵攻してきた魔法生命メドゥーサ相手に時間稼ぎをして戦死。石化で動けなくなる寸前まで立ち塞がっていた姿が印象的だったのか、シャーリーの事は覚えていた。


 攻撃力が低い闇属性の欠点を完全に克服したマリツィアと並ぶ才女。

 夜の闇ではなく、夜空がもたらす闇と光の"境界"を魔法に取り入れる事で既存の闇属性魔法とは一線を画す魔法を次々と創り上げ、ダブラマの闇属性魔法を発展させた。

 攻撃力だけならばマリツィアとルトゥーラを凌ぎ、闇属性でありながら夜空の解釈に主眼を置いた結果か、風属性の特性である"飛行"を取り入れる事に成功しており血統魔法も覚醒させている。闇を背中から生やして飛ぶ姿から付いた二つ名は『夜翼(ナイトプラン)』。

 好きなものは家族(使用人含めたヤムシード家の人達)。友達。ケーキ。向日葵。お日様。

 嫌いものは故郷を脅かす者。ルトゥーラが一回作ったクッキーのようなもの。マリツィアの悪口を言う人。

 恋愛対象は異性だがマリツィアやルトゥーラとは違い特に悩む事はなく、これからも三人仲良しでいれたらいいなあ、としか考えておらず、ただ純粋に親友として二人を好きでい続けていたピュアな子。

 マリツィアみたいな性格をした年上の男性がタイプではあった。


 血統魔法は【堕落の真実(ダーティトゥルース)】。

 背中から自由自在に操れる闇を生やす攻撃魔法。

 闇属性でありながら"飛行"の特性を持っており、翼の形に変えれば飛ぶこともできる。

 本来、その翼を纏って使い手を守る防御魔法寄りの血統魔法だったのだが……シャーリーの自由な解釈によって攻守一体の万能血統魔法に覚醒しており、刃の形になればルトゥーラの防御魔法すら切り裂き、闇を広げれば空間を埋め尽くす疑似世界改変魔法になり、翼で飛ぶことによって補助魔法の役割も果たす。

 弱点のような弱点がほぼ存在しないが、シャーリー本人の自由なイメージに"現実への影響力"が依存しており、たとえこの血統魔法を次に継いだ所で使いこなせないという欠点がある(使い手に依存し過ぎるエルミラの血統魔法に似ている)。

お読み頂きありがとうございました。

次の更新は予告を兼ねた第九部のプロローグとなります。

明後日の月曜日に更新しますので読んでやってください。

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― 新着の感想 ―
魔術漁りから飛んできて早半月... 第8章まで読了して思ったこと ①主要キャラの設定が細かく、伏線がしっかり張られており読みごたえがある。正直成り上がりものって主人公が不幸体質で、「またか...」っ…
[一言] シャーリーはダブラマの良心みたいな人だったように思いますが戦死してしまって残念です。ベネッタとも仲良くなれたと思うんですよ
[一言] >マリツィアとシャーリーが俺を取り合ったらどうおさめるか、と真剣に悩んでいた時期があったが、そんな事は一切起こらなかった。 ……はっ…なんか思春期特有の思い込みの強さから至った妄想の、悲し…
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