なんだったのあれQ&A2
感想やDM、メッセージなどで頂いた質問ピックアップ第二弾です。
前と同じくお話だけ読みたい方はスルーしても全く問題ありません。
Q.そもそも貴族と平民は結婚できるのか?
A.禁止されていないですが貴族側にメリットが無いので稀です。
Q.今更ですがなぜ(基本的に)一人一属性?
A.属性とはその言葉の通り、自分が属する魔法使いの能力や特性を示すからです。使い手が個々に属性を取得する、というよりは属性というグループに使い手が当てはまりにいくという表現が正しいでしょうか。
カエシウス家が水で固定なのは血統魔法の影響力で血筋そのものが水属性に属する家系として定義されているからです。簡単にいうと"存在証明"ですね。
Q.複数の属性を内包した魔法というのはありえますか? (例:マグマ(火+地)。そういった魔法を使うことにより、逆に辿る形で別の属性が使えるようになるなんてことはありえますか?
A.答え方が難しいのですが、複数の属性を内包しているのではなく他属性の特性を内包した魔法というのはあります。
※例
希少属性の毒属性→信仰属性が持つ"治癒"の特性が闇属性の"浸食"で反転している。
希少属性の夜属性→闇属性の"暗闇"の特性と鬼胎属性の"恐怖"の特性の融合。
泥魔法→地属性に分類されるが水属性の"流化"を内包している。
アルムの【幻魔降臨】→風属性の"飛行"の特性を馬鹿魔力で無理矢理再現している。
属性の特性については流石に細かくなりすぎるんで設定開示の際も書きませんでしたが要望あるようだったら全部書き出します。
そして厳密には属性ではないので逆を辿る形で別の属性が使えるようになる事はありません。ファニアのような特異体質でないと二属性は不可能なのです。
Q.二重人格の場合、人格ごとに属性が変わる?
A.はい、人格ごとに変わります。属性と紐づけられているのは肉体ではなく魂です。似たようなケースだと魔法生命と宿主が近く、第二部で大百足は鬼胎属性の魔法生命ですが、魔法生命状態じゃない時に宿主の闇属性の魔法をちょっと使っています。人格浸食によって二つ魂を扱える状態でした。
Q.雷属性で磁力は使えますか? まだ文明がその段階にない?
A.現状、磁力は地属性の分野ですね。難しいので使用者が少ないです。
文明が進んだら雷属性にも使い手が生まれる可能性はありますね。
Q.あくまで魔法生命だからかもしれないけど、信仰・鬼胎の幅の広さって反則じゃね? 自然信仰とか災害とかなら、ほぼなんでもありにならない?
A.仰っている通り、魔法生命だから幅広くなっているだけですね。恐怖や信仰の象徴である彼等だからこそ能力が幅広くなっているだけです。自然災害とかは大体水属性や地属性に分類されたりする事が多いです。
Q.魔法による人体部位の生成は頓挫したとありますが、臓器ならともかく義手、義足なら「そういうゴーレム」としてできそうだと思いますが如何に。
A.できません。義手義足などの使用用途で手や足だけのゴーレムを作ろうと思うと"現実への影響力"によって動かない手足が出来上がります。手足だけでは動く事ができないからですね。
現在、義手や義足は魔力操作を利用した補助具が開発されているのでそちらが主流です。血統魔法という例外以外では手足だけのゴーレムはまだ不可能ですね。
Q.アルムの魔法生命を模した魔法は形状を模しているだけで性質や特性は受け継いでない? ビームでます?
A.百足以外はアルムの記録を基にした魔法で異界の伝承によって"現実への影響力"が高くなっているだけですね。アルムの魔力に属性があるわけではないのでビームも出ないです。
Q.アルム・カエシウスは【白姫降臨】が使えませんが、【白姫降臨】は効きますか?
A.使えないだけで婿入りの際に儀式を終えて正式に血統魔法に身内と認められているので効きません。
Q.黒髪は運命に愛された/呪われた証だったっけ?
そのことって世間に知られてないのかな?
A.仰る通り運命に呪われた証です。世間には知られてないですね。
Q.神殺しの候補にルクスとエルミラの名前が挙がってないのはなんでだっけ? ムカデとの緒戦で敗退したからだっけ?
A.対百足戦の情報がほとんど伝わってないからですね。
Q.魔法生命は伝承が能力になることを考えると、【幻魔降臨】は現在進行系で強化されてませんか……? 「『マナリルの英雄』:マナリル国内でステータスにバフ。さらにマナリルへの侵攻者に対し特攻」とかありそう。
A.強化されています。ですが質問されたような万能なバフではなく、対魔法生命に対してのみ"現実への影響力"が底上げされるというものになっています。
Q.ネレイアの血統魔法が成長するまで1000年かかって、カエシウスのニブルヘイムもミスティの代で現実の影響力が頭打ちになったのは、血統魔法が成長限界に達するには大体1000年掛かるということでしょうか?
A.星の魔力運用を使った場合、代々の使い手が血統魔法の覚醒を繰り返した場合はその限りではありませんが大体はそのくらいですね。
ミスティの魔法は封じられていただけなのでネレイアが実例です。ネレイアは千年かけて血統魔法を完成させていますね。星の神秘には至らなかったですが。
Q.星の神秘というのは自然現象なんですね。
ネレイアやラティファの血統魔法も津波や砂漠といった星の神秘に至ってる完成された魔法なんですかね。
A.血統魔法が行き着く先は魔法が何故生まれたかに繋がっていきます。星の神秘は自然現象や概念になりますね。
仰る通りネレイアの血統魔法は津波になりかけており、ラティファは砂漠です。
ネレイアはギリギリ到達していません。最後まで何が足りなかったのかがわかりませんでした。
Q.アブデラ王が100年近く生きているのは魔法生命との契約のおかげだと思うんですが、ダブラマの女王ラティファが100年近く生きているのはなぜなんでしょうか?
A.ラティファが100年生きているのは血統魔法の覚醒で砂漠そのものになっていて、めちゃくちゃ老化が遅くなっているからです。人間と星の老いのスケールの違いによるものですね。
Q.サンベリーナ覚醒してそう
A.してます。25の時に覚醒しました。番外長編でちょいちょい言及されている三年前の事件の時ですね。
Q.五部の酒呑童子を呼ぶ時、漢字表記とカタカナ表記があるの何故ですか?
A.酒呑童子の"現実への影響力"が低く、現地の人間であるアルム達は酒呑童子の名前を正確に把握できない状態なので音だけで捉えているカタカナ表記、異界から来た魔法生命達は知識からどんな存在か理解できているのでより理解しているという意味で漢字表記にしてます。
Q.グリフォンと大嶽丸の飛行速度って、グリフォンの方が圧倒的に速いのでしょうか?
A.グリフォンのほうが圧倒的に速いです。飛行に関してはグリフォンに軍配があがりますね。
Q.危険指定について教えて欲しいのですが、出てない名前とかありますか? またマナリル以外の魔法使いも危険指定になっていますか?
A.はい、なっています。ダブラマのラティファとマリツィア、ガザスのマルティナとエリンなどがなっていてラティファとマリツィアは王家直属の時の二つ名と同じ名前で呼ばれていますね。
出てないのはこんな感じです↓
暴君雷華サンベリーナ
形ある幻影フロリア
黒騎士マルティナ
王女の城壁エリン
アルム世代でなっていないのはフラフィネ、ヴァルフト、グレースの三人だけですね。カンパトーレとの接触が少ないので危険指定になっていません。
Q.存在証明って多分魔法使いであることとは無関係ですよね? 貴族ぶっ○したシスターや中位の魔法でようやく拘束できたラナなんかは高いんじゃないですかね?
A.はい、魔法使いである事とは無関係です。
そして仰る通り質問に名前を出されている二人は一般人に比べて"存在証明"が高い平民となっています。五分でシスターが大嶽丸相手に一方的でありながら少し耐えていたのも"存在証明"が高く、肉体が強いからです。
Q.カンパトーレの支配者層って今どうなってますか? この国の内情は本編であまり描かれなかったので、正直よくわかんないんですよね。現在復興中の常世の国より酷いことになってない?
A.カンパトーレは共同君主制であり、複数の貴族が統治しています。
魔法生命を利用した計画の頓挫、クエンティの裏切りやアルムが才能のある主戦力をほぼ返り討ちにしてしまった影響+とある出来事が決定打となって最新時系列ではかなり大人しくなっています。
ですが魔法生命がいた時にマナリルを追い詰めた栄光が忘れられず、常世ノ国に代わって人工魔法生命を失敗を繰り返しながら縋るように続けています。
Q.魔法生命は今後、何らかの自然発生的に異界から喚び出される、あるいはこの世界の逸話から生まれる可能性はあるのでしょうか? この世界からなら『敗北の伝承』に限る必要はないですよね? 創始者達なんかが対象になりそうな気がしますが……
A.可能性はあります。仰る通りこの世界からなら敗北しているかどうかは関係ないので作中ではアルムが自分の魔法で、ネレイアは魂ごと変生しかけていました。ミスティの【白姫降臨】本体の女性も近い存在です。創始者は蘇ったとしてもやる事がないのでならないでしょうね。ネレイアもとある理由でなりません。
異界からの自然発生は基本的にしませんが、大蛇と鵺のせいで異界の境界が曖昧になったので召喚の魔法を使って喚ぶ事は可能です。
勿論、代償は必要ですので喚ぶ際はご注意ください。
Q.グレース著の「白の平民魔法使い」はどれほど広まってますか? その中で魔法生命にはどの程度触れられていますか?
またティアやエミリーら子供達は読みましたか?
A.魔法使いの在り方を見せる作品なのでそれなりに周知されていますが魔法生命については自然災害や"自立した魔法"に置き換えられているので実質触れられていません。
子供達は様々で、ティアは直接聞いて甘えたいからとわざと読んでいません。カルミナとアルカは愛読していて、エミリーはサイン本を三冊持ってます。
Q.大丈夫かな? セルジオくん現四大貴族当主とアルム見て吐いたりしないよね?
※わらしべ強者更新時の質問というよりは心配
A.ルクス相手ならギリギリ立ってられますが、ミスティを見たら多分失神します。
エルミラもルクス同様立ってはいられますが汗だらだらになり、ベネッタを見たらメドゥーサを覗くのと一緒なので何故か体が動かなくなるセルジオくんが見られます。
Q.アルムが勝てない魔法生命っています?
A.どこかの後書きにちょろっと書きましたが、アポピスとファフニールは相性悪すぎて無理です。呪いと毒が強すぎてアルムでは耐えられません。
Q.アルム達以外のアルム世代はどうなったのか?
※この質問が来たのではなく誰は誰と結婚したのかや誰々はどうなったのかという質問がありがたい事に一杯来た。
A.いい機会なのでネロエラ以外の全員分ここに書きます。
フロリア・マーマシー
820.魔力の怪物で出てきたアルムと模擬戦したハルベルトくんの兄と結婚。
大蛇迎撃戦にて知り合い、五年後に再会して夫のほうから猛アプローチを受けてお付き合い、そのままゴールへ。家名は分けて最新時系列では子供は二人産まれている。番外長編の時系列ではまだいない。
サンベリーナ・ラヴァーフル
子供は四人出来るが結婚はしていない。いくつかの上級貴族と取引をして種だけ貰って出産する。考え方があまりに前衛的で周囲のほとんどから理解を得られなかったが、それでも許されるのが彼女。
家の主として母親としてもしっかりこなしており、番外長編時点でもすでに一人子供がいる。
フラフィネ・クラフタ
六部で出てきたモルグアとダンロード家からの紹介で結婚、後に離縁。
フラフィネと結婚できた事で調子に乗ってしまったモルグアがフラフィネをぶち切れさせたのが原因であり、娘にも嫌われている。フラフィネと娘は仲良し。
子供はその娘一人で師匠はサンベリーナで、二人目の母親くらいに慕っている。
ヴァルフト・ランドレイト
卒業後グレースに振られた後、義手を作る伝手の関係で接点ができたロベリアに惚れて猛アタックして結婚。
相手が四大貴族パルセトマ家の御令嬢という事で相当頑張って口説き、四年かけてロベリアがようやく受け入れてくれた。結婚後はロベリアの尻に敷かれているが、元々強気な女性がタイプだったので幸せそう。
最新時系列では子供は二人。番外長編時点ではまだ猛アタック中。
グレース・エルトロイ
ヴァルフト含めた色々な男性に言い寄られるも最新時系列に至るまで独身を貫く。
色事にあまり興味が無く、血筋を残す気もあまりなかったので仕事に専念している状態。
学生時代の人間関係は大切にしており、自分の脚本が劇場で公演する際はアルム達に絶対にチケットを送ってくれる。仕事でたまに会う時も面倒とか言いながらもなんだかんだ食事くらいは同行する。
お疲れ様でした。
こうしてQ&A回を作れるくらい質問が来て嬉しいです。今までと変わらず質問がありましたら遠慮なくどうぞ。
それでは月からは引き続き今回の番外長編をお楽しみください。




