表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
ボランティア部の田中  作者: 北極爪楊枝研究会会長
1/1

ボランティア部の田中

ボランティア部の田中


七時限目のベルが鳴り、帰りのホームルームで先生がどうでもいいことを長々と話している。「メンタームとメンソレータムは実は別の会社だったんだよ」などと世間が認めてくれないような自称雑学を自慢げに披露している。いいから早く終わってくれよ。これは集会時の校長先生による挨拶よりもめんどくさい。他のクラスは机を下げ掃除を始めているというのに。



今日も校内には沢山のゴミが落ちている。ボランティア部の部長である田中拓哉はひとつとしてそれらを見落とすことなく丁寧に次々とポリ袋に入れていく。それに続くように部員の俺こと大川恵介もトングを器用に動かした。部員は田中と俺の2人だけ。以前何故俺が平なのに副部長がいないのかと聞いたら「いずれ入る部員のために席を空けているのさ」と田中は顎を少し上げてそう答えた。そもそも一年生である俺たちが非公認で作った部活に新入部員など来るものか。

四十分ほどで校内のゴミを全て拾い終えた。オレンジ色の光が廊下に差し込むと田中は満足そうな顔を浮かべて「ラーメンでも食いに行くか!」とラーメン屋でチャーハンしか食べない俺に言った。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ