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『場面切取』  作者: さぼてん。
6/6

就寝前

布の中。横たわって目にする。

影が深く、色の読み取れない世界の中。

目蓋の影が物の輪郭も奪っていく。


冷える肌を温めるのも己が体温。

布でこもる己が熱でしかない。


眺める室内灯の輪郭が朧気で

境界から漏れでる言葉は数数多。

言葉を留め置こうと記憶に写し、心を描こうとするも、

その境界にこめた言葉は、明るさに潜めてしまう影と共に。


暗がりで取るメモは文字が読めず。

打ち込もうとする携帯では眩しすぎ。


明確すぎる現実では、薄明かりの向こうに見える幻想を留められず。

己の力量を疑うばかり。


願わくは、足の張りに感じる疲労と熱のように

意識を奪う温もりを抱き止めるように

ぬるま湯の感触を目蓋の裏に蓄えて

自身の世界を、領土を広げよう。


その侵略(行き先)幻想(夢の中)だとしても

確かに手に入れる為に。

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