表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
『場面切取』  作者: さぼてん。
5/6

既読。

電話、メール、チャット・・・。

携帯を片手にぼんやりと連絡手段の変化を想う。


知り合っておおよそ10年。

最初はブログのコメント。

たしか投書ボックスみたいなのもあったかな。


いつ見て貰えたかはログイン時間の出るものなら

「あー、見たかな・・・?」

と想像が出来る。


コメントを告知する機能があるものもあるけど

返信の為に開いたり、そもそも当時は携帯を持ってなかったから

パソコンを立ち上げていないと連絡が取れなかった。


まぁ文通ではないんだから、よっぽど早いのだろうとも思っている。


昔から待ってる時間を過ごすのが少し下手なんじゃないかと自分では思う。

特に相手の気持ちを想像するのは下手だ。

うたた寝で返事を貰う夢を見るのだってしょっちゅうだ。


夢のメールか現実のメールか酷い時には怪しくもなって少し焦る。


最近。既読スルーって言葉を聞いて

逆に僕なんかは安心する。


メールの時の感覚なのだろうか

返信がない=まだ読んでない。と思ってしまう。

だから既読の時点で伝わってはいる(読まれてはいる)と思ってしまう。

(そりゃ・・・案外通知見て開いてイラッとして読まずに放り投げたとかあるかも知れないけど。)


だからなのか既読とある時点で

なんとなく二通目を送る権利みたいなものを得た気になってしまうのです。


改めて・・・

手紙、電話、メール、チャット

なんだか判断力はより求められるようになったのに

判断する材料は確実に減っていってる気がしてしまう。


顔見て話をするのも

緊張してしまったり、そもそも好きでしょうがないとどんな仕草でも判断は甘くなるし、嫌われまいと思うと顔色伺いばかりになって動きが固くなる。


どれだけ相手を知ってるか、知ろうとしてるか

気になってるか、気にかけているか、集中してるか

きっとそれが会話のコツなのかなぁ。


と、『いってきます』だけの

自分の朝の連絡に苦笑いしながら

打つことを悩みつつ

繋いだ手の温かさを思い出して、携帯を握る。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ