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プロローグ
【万物には精霊が宿る】
この世界の事実であり常識だ。
物知りな老人から無知な子供まで、老若男女問わず言葉を覚えるより先に教わる知識。
……であるが、それはあくまで知識。
知覚する術を持たない常人達が、そんな精霊達の存在を信じる筈がなく、本気で信じるものがいるならば怪奇の目で睨まれるのがオチだ。
しかし、何事にも例外はある。
ー精霊に加護受けし者ー「魔法使い」の存在だ。
炎の精霊の加護を得たものは火の魔法を行使し、水の精霊の加護を得たものは水の魔法を使役する。
各個、それぞれの精霊と契約を交わし、その果てに得た強力な能力を自在に扱う事が許されたもの達。
その絶大な力を本気で使えば、国を傾けることもたやすいと言われている。
だが、そんな彼らだからこそ、自信が魔法使いであると公にすることはできない。常人達が強大な力を持つ彼らを、恐れ、忌み、嫌うことが目に見えているからだ。
彼らはそれを望まない。
魔法使いの存在を公にすることと天秤にかけて、自らが魔法使いだと隠しながら生活することを選択した。
しかし、完全に受け入れた訳ではない。少しずつではあるが、自らの「魔法使いとしての居場所」を確立する為に努力し続ける。
その想いが報われるまで……




