詩: おじいちゃんの骨のスープ
掲載日:2026/02/20
わたしがまだ十歳くらいのころのお話
夕飯の煮魚は
きれいに食べ尽くされて
お皿の上には
頭と骨だけが残されていました
おじいちゃんは
そこに無造作に熱い番茶を注ぐと
箸でカチャカチャと
かき混ぜました
「いい出汁が出るんだ」なんて
自慢げな顔をして
ごはん茶碗に汁だけ移すと
美味しそうに飲み干しました
じいちゃんはそのことを
誰にも強要しなかったので
「貧乏くさいなぁ」
と思うだけでした
けれど今
あの光景を思い出すと
ちっとも嫌じゃありません
こころが温かくなります
真似しようとは思わないけれど




