異世界で王子やってた俺が、気づいたらコンビニバイトしてた件について
目覚めたら、すでに見覚えのある天井。
カビくさいアパート。スマホは充電1%。
LINE未読は母親からの「バイト行ってる?(泣)」×3。
アラン「……あれ? 俺、王子だったよな?」
ピロン♪ 『【出勤依頼】今日14時から入れる?』
アラン「誰が王族からレジ打ちに転生するんだよ!!」
■現代アランのステータス
名前:有嵐アラン
職業:コンビニバイト(レジ係、ホットスナック得意)
特技:王族スマイル
弱点:マルチタスク、電子マネー、レジ袋の袋詰め
アラン「令和の方が生活ハードなんですけど!!」
■ヒロインズの謎転生
なんと、異世界で彼を支えた彼女たちも、何らかの“バグルート”を通じて転生してきていた。
・エミリア → 元気すぎる大学2年生(バイト先の新人)
「アラン先輩! ファミんチキ3個入りましたー♡」
「やめろそのテンションで異世界バット持ち込むのやめろ!!あとそれレジで振るな!!!」
・リリィ → 謎の美人上司(副店長)
「あなた、レジ金の誤差、0.3円出ましたわ。反省文5枚」
「どこの社交界ですか副店長!!あと0.3円ってなに!!!」
・クラリス → 店内AIアナウンス
「本日のお買い得品:あなたの尊厳(※売り切れ)」
「令和のコンビニこわっ!!」
その日、謎の黒スーツ男が来店する。
「やあ、アランくん。……バイト、順調かい?」
「え、え?ちょ待って、プロメテウス!?なにしてんのお前!」
眼鏡をくいっ!とひとさしゆびであげながら
プロメテウス「再就職だよ。本社のエリアマネージャーとしてね」
\\【ここは実験用ルート現実空間“レイバース”】//
\\【俺ルート検証中。君は観察対象だ】//
アラン「うわーーーまたバグってるぅぅぅ!!」
別の日。夜シフト。
あの静けさと雑音が共存する深夜のコンビニ。
アラン(元・第二王子)は今日もレジを打っていた。
アラン「……いやいやいや、ちょっと待て。あれ、見覚えある角だよな?」
入店してきたのは、
──漆黒のマント、両肩にドラゴンの頭、背中からファンタジーが漏れてる男?
「我が名は魔王 ダーク=グロリアス=マジェスティ三世。世界を焼き尽くす者──ホットカフェラテひとつ」
アラン「年齢確認お願いします(真顔)」
魔王「……!? ……え? 我、飲酒も喫煙もしないが……?」
アラン「じゃあその見た目で“Lサイズのホットカフェラテ”頼まないでもらっていい?」
なんとこの魔王、
かつて異世界でラスボスとしてアラン兄が倒したはずの人物。
魔王「お主、どこかで……いや、この神妙な袋詰めの姿勢……貴様、まさか第二王子アランかッ!」
アラン「そうだよ!! 今はコンビニのアランだよ!! 王子成分ゼロだよ!!」
魔王「異世界帰還後、我もここ“令和界”に堕とされ、
いまはUウニバーイーツで副業しながら人間観察しておる……つらい……」
「…わかる、その気持ち、めっちゃわかる……」
\\【バイト先が異世界再会スポット化してる件】//
バァン!!(自動ドア開く)
エミリア「殿下あああああ! その魔王はなにものですかぁぁあああ!!」
魔王「今日はファミんチキが食いたくて……」
エミリア「くっ……ファミんチキの誘惑に屈した魔王……!」
魔王「ファンタジー界に、ファミんチキはなかったのだ……!」
クラリス(店内放送)「お客様にご案内いたします。 ただいま店内にて、最終戦争の火種が展開中です」
アラン「やめろアナウンス!深夜テンションやめろ!!」
クラリス「レジ前の“人類の希望”は、ホットスナックコーナーにて割引中です」
アラン「希望そんな安売りするな!!!」
ピロン
プロメテウス:LINE『今夜、君の“現実データ”に異常あり。来てくれ』
アラン「……まだ続くのか、俺の俺ルート……」




