異世界から帰還した俺は姫様と再開する
俺は、魔王と激闘を繰り広げ、遂に決着をつけた。
「魔王、これで最後だぁぁぁぁぁぁ!!!!!!」
「お、おのれ〜〜〜〜!!」
魔王の心臓を勇者の剣で突き刺し、トドメを刺した。
「やった……俺は……勝ったんだよな」
「はい……やりましたね。勇者様」
そこには、一国の姫であるアレミナ・リースが隣に来て俺を支える。
「こんなにボロボロになってまですみません……私にも戦う力があれば……」
「良いよ。リースには、俺にはない魔法があるからよ」
俺は、彼女の頭をポンポンと優しく撫でる。
「もう勇者様、やめてくださいよ!」
頬をぷっくりと膨れされ、いじけるような顔をする。
「もう、時間だな」
「そうですね……」
そう、俺は、この世界に召喚された、いわゆる転移者である。
自分の部屋で寝ていて、目を覚ましたら大勢の人たちにこう言われた」
「ゆ、勇者様だ!勇者様が来てくださったぞーー!!」
そこから俺は、勇者として活躍していくが元の世界に帰れるか聞いた。
「勇者様、貴方様の世界は、この世界にいる魔王を倒せば帰れます。身勝手ではありますがなにとぞお願いします」
もうこれしか打つ手がないという声は、悲しみをもたらしていた。
そうして俺は、なんとか魔王を倒した。
そして今の自分の体が光に包まれる。
「本当に……帰ってしまうのですか?」
リーナは、行ってほしくないという顔がでているが俺は、帰らなければいけない。
「あぁ、俺にはあそこに両親とか友達が待ってるからよ」
「そう、ですか。わかりました」
彼女は、吹っ切れたのか顔を向ける。
「ありがたいとうございました!私達の勇者様!!」
「おう、俺もありがとうリーナ!」
そして光は、体の胸辺りにまで迫るとリーナは、罰が悪そうにこちらに顔を近づける。
「お、おい近いって」
「勇者様……ごめんなさい。貴方様が好きでした」
そうして俺の口に彼女の柔らかい唇が重なり合った。
「おっおい……待ってくれーー!!」
「さようなら。私のヒーロー」
俺の身体は、光の粒子となり、元の世界に戻った。
ベットから目が覚める。
「アイツ……俺のことが好きだったんだ……」
目の下が熱くなり涙がポロポロと垂れてくる。
「おれ、姫様にいっ、ぱいめい、わ、くかけて。お礼も言えずに……おれは、おれはぁぁ」
一人で部屋に泣いていた俺は、多分後悔していた。
それは遅すぎる後悔。
でももう会えない。
胸が苦しくなり、嗚咽を漏らすが、でも前に進まなければならない。
涙を腕で乱雑に拭き取り、学校にいく準備をする。
「あぁ、久しぶりの学校だ。普通の……日常」
元の世界に戻れたのにぽっかりと心に穴が空いた感覚が拭えない。
ぼーっとしながら学園に向かった。
やがて学校に着き、教室に入っていく。
そこで窓から空を見上げる。そこには雲が一つもない晴天だった。
やがてキーンコーンカーンとチャイムが流れ、HRが始まる。
「よぉ〜し、それじゃあお前ら、今日は嬉しい知らせがあるぞぉ」
「なんですか。先生?」
「我が校に転校生がやってきた。よし、入っていいぞ」
ガラリと扉が開き、転校生の顔を見ようとする。
俺は驚く、それは今まで知っている顔だった。
「どうもはじめまして。私の名前は……」
彼女は、目線でジェスチャーを送っていた。
(勇者様、ここでの生活よろしくお願いしますね!)
それは姫様だった。
どうも作者の蒼井です!
ちょっとぶっ飛んだ話を書きましたがまぁ暇つぶしで読んでください!
それではまたお逢いしましょう〜