無音世界
ゆらゆらと葉が水に沈むように
僕の身体がゆらゆらと
水の中に沈んでいく。
手を伸ばせば光が掴めそうなのに…
水に抗わず
流されるままに終わりの見えない底に
沈んでいくのがわかる。
不思議と苦しくはない。
自分一人だけの無音の世界。
キラキラとした水の中に
強い光が一筋見えた。
無意識のうちに光に手を伸ばした。
伸ばした手は誰かに引き上げられ
僕は目を見開いた。
見知った天井が目の前にある。
あぁ…これは夢だったのか…
もう少しあの世界に居たかったな…
憂鬱で変わり映えのない日々。
また1日が始まる。