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図書室と先輩~ぷらす♪~  作者: アデル
11/26

オアズケ!

今日ね、テストが終わったのね。

まぁだから当然のごとく図書室に行ったのね。

んでもってカウンターに陣取りながら

一人優雅な時間?を満喫していたのね。

あ、関係ないんだけど、やっぱりテスト期間て

なんだかんだとプレッシャーがかかってるみたいなのね。

出来不出来はともかく、

なんか「肩の荷が下りる」って言葉を実感しちゃうのね。

胸の重みで肩こり、なんて無縁なもんだから

こんな時くらいしか症状が出ないんだけどね。

けっ、でかけりゃいいってもんじゃねぇんだよ!

と内心毒づいちゃったりしてんだけど、

そこはそれ、ほら、わたしってば清楚で可憐なイメージがウリじゃん?

こんなこと口が裂けたって言えないのね。

外面作りに意外な成功をおさめているもんだから

内面とのギャップに自分自身で苦しんでいたりするのよね、これが。

わかってくれる?

あ、ごめーん。

今日話したいのはね、そんな貧乳ネタじゃなくてね、

セ・ン・パ・イ のこと。

そ。どうしようもなくおマヌケで、すでにメタボ76%な

どうしてこんな人好きになっちゃったんだろうって

自分でも理由が分からなくなってきたあの人のことなんだけどね。

さっき言ったと思うけど、図書室にいたのね。

んでもって首をコキコキしながら本を読んでいたらね

その先輩が入ってきたのね。

普段なら喜び隠し切れずにニヤついちゃうところなんだけど

ただ入ってきたんじゃなくて、ヘンな唄、歌いながら入ってきたのね。

いつもなんか一言とともに登場するんだけど

今日はさすがのわたしも呆れ果てちゃってね。

聞いてくれるぅ?

もうイヤになっちゃったんだけど、その唄っていうのがね…


やりたいなー、やりたいなー、やーりたーいーなー(↗)

やりたいなー、やりたいなー、やーりたーいーなー(↘)


信じられる?


なんちゅー唄歌いながら入ってくんねん!くらわすぞ、くぉらー!


んでね、最初は歌詞にばっか気を取られてわかんなかったんだけど

どこかで聞いたようなメロディだなって思ってたのね。

なんだったっけかな~て考えたらね、

したらね、アレよアレ。え~とほらアレ。

そう!童謡の「赤い靴」!


そらあかんやろぉ、われぇ!

雨情先生にあやまらんかーい!

って心の中でツッコミ入れちゃったんだけど

ホントはね、持ってた本、投げつけてやればよかったって後悔してるくらいなのね。

なんだか一気に へなへなー ってなっちゃって

肩のコリなんか逆にふっとんじゃったって感じ?

んでね、一応はにこやかに挨拶したつもりだったんだけど

やっぱりね、眉間に皺がね……よってみたい。はぁ…

聞いたらね、サッカー部の友達に教えてもらったんだとかなんとか。

にしたって、そんなん歌いながら入ってこられたくないって思わない?

まったくね、なんなんだか。

まぁ、わたしもわたし、なんだろうね。

怒る気力もなくてね、もうこうなりゃってんで、

ほら、毒を食らわば皿まで って言うじゃん?

んだからね、全部教えてもらっちゃったりしたのね。

わたしもおバカってことなんだけどね。

んでね、これがその唄。


やりたいなー、やりたいなー、やーりたーいーなー(↗)

やりたいなー、やりたいなー、やーりたーいーなー(↘)


やぁっちゃったー、やぁっちゃったー、やぁっちゃぁったー(↗)

やぁっちゃったー、やぁっちゃったー、やぁっちゃぁったー(↘)


どうしよおー、どうしよおー、どーしよーおー(↗)

どうしよおー、どうしよおー、どーしよーおー(↘)


できちゃったー、できちゃったー、でーきちゃぁーったー(↗)

できちゃったー、できちゃったー、でーきちゃぁーったー(↘)


もうしないー、もうしないー、もーおしーなーいー(↗)

もうしないー、もうしないー、もーおしーなーいー(↘)


<間奏>(自分で適当に盛り上げる)


でもっ!


やりたいなー、やりたいなー、やーりたーいーなー(↗)

やりたいなー、やりたいなー、やーりたーいーなー(↘)


ジャン!


もうね、なんて言ったらいいやら…


先輩に言わせるとね、

「男の心情を切々と歌い上げている」らしいんだけどね……

なにやらいろんなバージョン?があるらしくてね

「やらせてよ」とか「さわるだけ」とか…

怒るもなにも… モウ、カンベンシテクダサイ orz


んでね、こともあろうか


「ねえねえ、テストも終わったし、どう?」


ってシレッと聞いてくるのね。なに考えてんだか。

まぁ、こんなライトなエッチさは嫌いじゃないんだけどね

そこでちょっと前のことを思い出したのね。


「わたしがその気になったのに、スルーしたのはどなたでしたっけ?」


「いや、あのときは……」


ちょっとしどろもどろになるところが、

可愛いといえば言えなくもなかったんだけどね

ほら、胸は無くてもわたしも女の子。来るもの来ちゃってるし……。

だから言ってあげたわけ。


「オアズケ!」


ホントに残念そうな顔するんだもん。笑っちゃった。

えっ、なに?

わたしのほうがよっぽど笑えるって?

なんでー?







副題「図書室に響くは愛の歌」

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