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大人になんてなれない  作者: 佐島楓
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恋は盲目

「あなたは……」

「はい?」


「あなたは、も~~~ちょっと賢明な子かと、思っていたんだが……」


 長谷川は、考える人のポーズで、固まってしまっている。


「だって、ムリですよ。

 私の脳内成分のほとんどが、先生なんですから。

 取り出して見せてあげたいくらいに」


「……うーん……」


「だいたい、ずっと憧れていた人と、恋愛が成就したんですよ?

 しかも、私にとって初めての恋愛です。

 舞い上がらないほうが、どうかしています」


「……」


「先生だって、講義の中でおっしゃっていたじゃないですか。

『恋をすると、人は愚かになるものです』って。

 私、思いっきりその法則に、当てはまってます」


「わかった」


 長谷川は、顔を上げた。

 頬が赤く染まっている。


「わかったから、あなたの気持ちは……。

 ぼくも悪かったのかもしれない」





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