表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
memories dive〜メモリーズダイブ〜  作者: しょーごーる
1の意義
3/17

3話 能力

菊池の話を聞いたあと、俺は寝る準備をしていた。え?ふざけるなって?

違う違う。これも俺の能力に必要なことなんだよね。

そう、俺の能力を使うために必要な準備。


『しょーーん!菊池くんから借りてきたよ、ボール』


亜沙美はそう言いながら、ボールを差し出してきた。

泥まみれのボール。白い部分なんか全くないし、縫い目もほつれていて、もはや原型をとどめていない。


『めちゃ汚ねぇな、なんじゃこりゃ。』

『それがね、浅野くんとの一番の思い出の品なんだってさ。なんでも、2人の友情の証なんだって。』


ー友情の証か…ー

あの後も少し話を聞いた。あいつらは親友だったらしい。中学は違かったが、試合をやった時に仲良くなり、毎日早朝にキャッチボールなり、ピッチングなり、バッティングなり色んなことをしたという。

そんな中、競い合いたいという思いが強くなり、同じ高校に進学したんだと。

浅野には、強豪校からのスカウトが10校以上来てたらしいけど、全部断ってウチに来たらしい。

そんなに仲が良かった2人が今、最悪の状況にいる。俺が「能力」を使おうと思った理由は、救ってやりたい訳じゃなかった。単純に気になった。浅野が何を考えていたのか、そして浅野は今どこにいるのか、知りたかったんだ。


『ねぇ、大丈夫?』


亜沙美に覗かれハッとする。


『あー、悪りい。ボーッとしてた。』

『もう、しっかりしてよね!はい、準備できたよ!』


学校の一室を開ける。するとそこには、ベッドがあった。完璧な寝る準備がそこにはあった。


『サンキュー。早速寝るか。』


もう一度言うけど、ふざけてる訳じゃない。これが必要なんだ。


『亜沙美、ボールを。』

『はい!いってらっしゃい!』


そう言いながら、亜沙美は俺の手にボールを置く。

受け取った俺は、ベッドに横になり目を閉じた。正直全然眠くない。普通だったら寝れないやつだろう。しかし、


『菊池と浅野、2人の真実を知りたい。』


そう考えると、一気に意識が遠のいて来た。

そう、まるで意識の底に沈むように。




「ーーーーッチコーイ」

「ーーバッチコーイ」

「バッチこおおおぉい!!」

男どものうるさい声で目が覚めた。

そこは、グラウンド。恐らくウチの高校のグラウンドだ。

ー無事、戻れたみたいだな。ー

俺はホッとする。それと同時に行動を開始した。

そう、もう察しがつくだろうが、俺の「能力」とは、『対象人物の「思い出の品」を枕元に置いて、知りたいことを念じると、その人物の過去に戻ることができる』というものだ。

過去に戻るってのは、悪い気分じゃないが、正直怖い時がある。

過去に戻るまで、眠るって感じではなく、意識を飛ばされるっていう感覚。だから正直怖い。

しかも、亜沙美に聞いたところによると、この

能力を使っている時、俺の身体は現実世界からなくなるらしい。跡形も。そして、意識を取り戻すと、身体ごと現実世界に戻ってくる。

つまり、俺は精神だけでなく、身体ごと過去に戻っているらしい。

もうごちゃごちゃしてきたから、まとめるが、

・『思い出の品』と共に対象人物の過去に戻れる

・過去に戻る際は、身体ごと過去に転送される

・とにかくめちゃ怖い

って感じだ。

まぁ、便利な力ではあるが、正直あんま使いたくない。あまりにも現実離れしていて、怖い。

そんな風に思っている。


ーさてと、行くか。ー

とりあえず、ここに来た目的を果たそう。まず、浅野と接触するか。

俺は、起き上がり、グラウンドに向かって歩みを進めた。


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ