表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
memories dive〜メモリーズダイブ〜  作者: しょーごーる
呪いの救済
11/17

4話 不安

突然ですが、クイズです。

私、白石亜沙美の父親の職業はなんでしょう。

正解はーー


私とションは、噂の老夫婦の自宅まで来ていた。

場所も分からなかったが、ある方法で住所を知ることが出来た。


『うわっ。ツタだらけだな。マジの幽霊屋敷みたいだ』


ションが見上げながら呟いた。


『本当だね。ちょっと怖いかも。』


家は、完全に廃墟と化していた。でも、至る所に人が住んでいた面影があった。


『おい、お前の父ちゃんまだかよ』


『暇じゃないんだから、そんなすぐ来ないっつーの!』


全く、この男は人の父親を何だと思ってるんだ。自己中過ぎる。


『おーい。亜沙美ぃ!』


遠くから声が聞こえて、振り向くと、お父さんがこっちに向かって走っている。


『あ、お父さーん!』


お父さんは、汗だくで私達の元に来た。髪の毛もボサボサで、ちょっと臭う。


『ったく、俺をなんだと思ってるんだ。今結構忙しいんだからな。おっ!詩音くん久しぶりだな』


『はい。ご無沙汰しています。すいません、無理言ってしまって』


『いや、いいんだけど、君たちこんな家に何の用?ただの廃墟だぞ?』


『殺された老夫婦が住んでいた廃墟…ですよね?』


ションが呟くと、お父さんが急にハッとする。


『まさか…また探偵ごっこみたいな事してるのか。やめてくれよぉ、叱られるのは俺なんだぞ』


『すいません!でも、俺は明らかにしたいんです、真実を。このまま分からないでいるのは嫌なんですよ。だから、お願いします!』


ションが深々と頭を下げた。


『…本当に君は、あいつにそっくりだな…

よし、分かった!好きなだけ調べなさい!ただし…亜沙美に何かあったら許さないからな!』


『はい!亜沙美さんは必ず守ります』


そんなションの言葉に少しドキッとする。


『じゃあ、これがここの鍵な。これで入れるよ』


そう言ってお父さんは鍵をションに差し出した。


『ありがとうございます。用が済んだら返しますね』


『ああ、頼むよ。じゃあ、俺はここで。事件が立て込んでるんでね。亜沙美もあんまり遅くなるんじゃないぞ』


『うん、わかった。ありがとう、お父さん』


と言う前に、お父さんは行ってしまった。

あっ、結局父は何かって?

私のお父さんは、警察官。しかも、わりと偉い人らしい。だから、大抵のことは頼んだら聞いてくれる。


『おい、亜沙美。なにボサッとしてるんだよ!入るぞ』


『あっ、待って!』


そう言って私達は老夫婦の家に入った。



ギシギシ…


天井から音がする。今にも崩れてきそうだ。

中はもう、家としての原型を留めていなかった。

そんな時、私は見てしまった。

壁にへばりついた残酷な血の跡を。そこには、悲劇しかなかった。一気に呼吸ができなくなる。そんな感じがした。


『亜沙美、大丈夫か?辛いなら、外で待ってろよ』


『ううん、大丈夫。ごめんね』


ションは時々優しいし、凄く頼りになる。

お化けに弱いところを除けば本当に素晴らしいのに。

そんなことを思いながら、先に進んでいると、足に何かが当たる。


『痛っ!』


『亜沙美?どうした!』


『うん、ちょっと足に何か当たっただけ』


そう言って、当たったものを確かめると、


『これ…おもちゃ箱…かな?』


そこには、箱いっぱいにおもちゃ箱が入っていた。


『うわぁ、なんか懐かしいのが沢山入ってるな。俺らの小さい頃に流行ったようなおもちゃばっか』


中を見てみるとおもちゃに何か書いてある。


『11K4って書いてある…のかな?文字が消えかけていて、読めないや』


『だけど、大事な物ってことは間違いなさそうだな。…これにするか、「思い出の品」』


ションがおもちゃを手にして呟いた。

確かに、周りを見渡す限り、持っていけそうなのはこれくらいしかなさそうだ。


『じゃあ、明日に備えて準備しないとね』


『あぁ、頼むよ。ここにいるのもちょっと精神的に辛いしな』


そう言って私達は、家を後にした。



日曜日


学校は閉まっていたので、ホテルの一室を借りてそこで準備をした。


『ション、準備できたよ』


部屋の端でずっと何かを考え込んでいるションを呼んだ。


『あ、あぁ。サンキュー。じゃあ、潜ってくるかな』


『うん。今回も気をつけてね』


そう言ってすぐ、ションは過去に潜っていった。


ー眠りについた途端、彼の身体は無くなり、過去にそのまま転送されるー


今回は、殺人事件とか行方不明とか、怖いこと続きでどうなるんだろうって思う。

でも…彼は…ションは、真実から目を逸らさない。しっかりと前を見据えてる。


ション、無事に帰ってきてね…


私は、身体中に広がる不安を押し殺して、彼の帰りを静かに待つことにした。



評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ