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お風呂場の女神様

 どうも、名無しの黄色い桶です。


 この度改名する事にしました、理由は『黄色くて例のキャラクターの書かれたプラスチック製の桶』ってのが長いからです、ただそれだけです。

 もっともらしい名前という事でインスピレーションに任せた結果。


『桶神九十九』と名乗る事にしました、気軽に『ツークモちゃん』なんて呼んで欲しいと思う、って誰も今のところ呼ぶ人も居ないんだけどねっ。


 気持ち悪いっていうなよ!


 俺も自分で失敗したと思ってるよ。

 でも人に名前を呼んで貰う時ってフレンドリー差って重要じゃんか。

 俺のなかでその基準が近所の子を誘うあれなんだよ。


 んで、この名前の理由を説明したら、なんか強そうだし?

 ほ、ほら本名はトップシークレットだからな。 

 でも「九十九」なんて名前だけど冒険はしないぞ。

 聖地へ向かう予定もないし、数字も大きいしね。


 さて、ロリッコ、ミューの登場によって俺のハライソ生活は脅かされつつある。

 あれからも幾度と無く男子寮生による覗き魔撃退とロリッコの暴走を乗り越えてはいるが、本当にアイツは馬鹿だ。男子生徒だけなら未だしも風呂場まで巻き込みそうな魔術ばっかり使いやがって……


 よく居るじゃないか、アニメとかで人の迷惑を考えないちょっと声の高めでツンツンした奴。ミューはまさにアレの系統だな、ツンじゃなくて爆発系とか火力系ヒロインだ。何かあったら魔術で解決しかしない、そして大概がオーバーキルになる業を使用するピンクか赤い髪の子な、ああ、金色ツインにしたら似合いそうだわ。


 背も140を切るんじゃないか……この寮は小学生や中学生年齢の方はいらっしゃらない筈なんですがねえ。飛び級でもした天才児にしては見境が無いし。うむ、そういう種族っていう可能性はあるな。流石異世界と言うかネコミミからイヌミミ、と獣人の女の子もより取り見取り、牛人なんてもうね。ボンじゃなくてドッドーンだった。あれは衝撃だったな。


 オ、オホン、ンン、その手の話は前にも言ったが話し出したら一晩じゃあ済まない。そう種族なら可能性はある。しかしだな、知ってる限りではエルフっぽい子もあそこまでじゃないんだよ。


 まあ、何分にも出歩くような真似も出来ないし。意識体を動かそうにも本体を動かさないと10mぐらいしか動けないんだよね。それに下手に動いたら幽霊騒ぎとか、そんな事になったら嫌がられそうだし。


 まあそんな訳で俺の知る世界は狭い。よってミューの種族は特定出来ない訳だ。

 決して馬鹿だからじゃあない、そこの所は間違えないで欲しい。


 そうそう、あのミューの爆発とかそっち系ので大丈夫かなって心配はしたんだ。万が一にも殺したら如何なのよって思った、するとだな、会話の中で聞いた微妙な根拠によればだが、某初代寮長の権限で覗き若しくはそれに順ずる行為をした物を殺害しても問題ないと認められているのだとか。


 おい、初代寮長よ、あんた何者ですか!


 まあそういう物騒な掟が一応はあるので問題ないのだそうだ。十二分にあるだろうが、アガルタの潜入は認められんからな。うん、今度から熱湯を70度から100度へと変更しようと思う。




 まあ昼間はそんな感じでなんの足しにもならないような事を考えて過ごしているって訳でもない。

 この時間は実に己を高めるのに重要な時間なんだ。


 云わば修練の時。


 先ず午前中、寮の掃除をしている方がお風呂場を掃除に来る。まあ女子寮だからね、当然女性の方々である。 なかなか広いので30分程掃除をして出て行かれるのだが、そうなれば夕方の一番風呂狙いの生徒が帰ってくるまでは滅多に誰も来ない。


 んで、時折鏡をセットしようとする勇者がやってくるが、そういう小細工は修行時に排除する。

 呪は自動発動されるんだけど、あれじゃあ、ハライソを完全には守れない。なので俺が発生させている部分の方が強い。最初はこの湯気を操れる事に感動したよ。そして湯気を生み出す事が出来ると知ってからは修行に明け暮れた。


 先ず得意なのはやっぱり水関係。まあ俺『桶』だしね。あとは似合わないと思われるだろうが、光関係な、謎の光線だけじゃないぞ、光の屈折から反射まで自由自在だ。収束してレーザーに為ったら最高だよねってやったら本当に出来た。出来たけど窓の外の庭木がバサって切れたから封印してる。

 ハライソを侵略ってのは許さないよ? 

 熱湯も温度ぐらいは上げるよ、でもね、殺害はしないさ、更生可能だと思うし……

 実際楽園の一欠けらも見せてないしさ。其れだけで犯罪者と言えどあたら勇敢な若者の命までは()らないさ。


 まあ話を戻そう、で、修行の話だったな。

 後はそう、魔法だ、魔術じゃないぞ、魔法だぞ、ここ違いがあるから重要だぞ、俺の優秀さに繋がる話だからな!

 この世界では常識だからね、種類があるんだよ。他にも色々とあるぞ、精霊魔術とかな。まあそこらへんは俺には関係ないからポイッと省くけど、魔法ってのは俺が使う熱湯を生み出したりするアレだ。


 魔力(ウィスクラフ)魔素(エーテル)を使って現象を想像通りに引き起こせるのが魔法だ。んでもってロリっ子とかが使うのが魔術だ。まあ簡単に説明するとだな。

 魔法は魔力(ウィスクラフ)でもって魔素(エーテル)も巻き込んで現象を起こすんだが、俺は水関連のみだな。本当に自由自在にいけるぞ。

 魔術ってのはだな、決まった方法で魔力(ウィスクラフ)を使用すると『火』とかが決まった状態で現れたりして動いて決まった現象を生じさせるぞって世界に定まっている物を発動する。 

 それが魔術だ。

 因みにだが、ロリッ子が詠唱を破棄してるだろ、あれは詠唱破棄だけ魔法なんだ。俺も魔術は使えるんだが、詠唱破棄について考察はした。なんでそんな事が可能なんだよってな。魔術ってのは特定のキーワードとかプログラムだ。そこをすっ飛ばして魔術は本来発動する筈がないんだよ。其れをやるには魔法でその部分を補うしかない訳だ。ある意味使える事が天才的な訳で……

 不本意ながらロリッ子は天才ってことだな。


 また話が逸れたよ……

 まあ、俺はこの時間に魔法の修練をしてる。何をやってるかって?

 風呂場の掃除とかにジェット水流で汚れとかを流してる。あとはスチームで汚れを浮かすってあれな。

 掃除じゃんって思うだろ。当然だろうが!

 ハライソに来てくれる女性達に気持ちよく浸かった貰う為にはこの桶神九十九、出しうる全力をもって対処する所存。カビ一つ逃さないクリーンなハライソだからこそ(肢体)が輝くんじゃないかっ。

 まあ真面目にいうと桶だからか本当に魔法の癖に水を前提とした物以外はショボイんだよ。

 魔法ってだけあって縛りは無いと思うんだが、これは性質みたいなもんだろうな。火を噴く桶って……まあ無くはないけどイメージじゃない。

 恐らくそんな事だろう。まあ後は意識体を構成したりだな、そのまま浮遊してみたりとまあ好き勝手しつつも魔法の使い方に慣れる訓練をしまくっている。


 という訳で現在訓練中だ。しっかしさ、この意識体……

 どうにかならんかなあ。なんで常に頭の上に被せるか片手に抱えなきゃならんのよ。まあ桶に足が生えて歩き回るよりはいいよ。唐傘オバケとかああいう系統だったら泣いてたかもしれないからね。

 でもなあ。

 頭の上に被ってるって……

 シュールすぎるだろ。河童よりもひでえよ、絵面が悪すぎだろ。んでなんで手に持ったら手ぬぐいとか出て来るんだよ、どっから出てきた? 

 セット商品かよ、小さいシャンプーとかリンスまで付いてきてミルクの匂いの石鹸とか……

 なんだか昭和の匂いがするぞ。



 まあそういう事を考えていたら時間が過ぎたようだ。

「オー! 今日も綺麗なお風呂ー、いっち番乗りぃ」という掛け声と共に入ってきたのは元気な明るい女の子、この子がまたいい子なんだよ。

「桶さん今日も綺麗なお風呂を有難う!」ってこうやって感謝の印を捧げてくれるんだ。

 ええ子や、まあなんで『桶さん』相手に感謝してるのか知らないがな。しかもなんで俺に感謝してるのかも意味が判ってない風だから……

 俗にいう天然娘だ?


「今日もお風呂がきもっちいい~♪ あっわあっわあわっ、ごっしごしー」


 ある意味な、ロリッコよりも精神年齢は低いんじゃないかと思うほどだが、だがしかーし、体はまさに……

 イッツァダイナミィック!

 ドーンッキュッポン!

 顔も最高に笑顔の素敵なタイプだ。ああ、まさに一番風呂の女神だな。

 まあ、どれだけ凄かろうと、湯気と謎の光でみえないんだけど。

 その見えないポイントを抜いてもこの子がナンバーワン間違い無し!

 項200点、鎖骨150点、二の腕100点、腰括れ180点、太腿200点、踵190点、肌300点、顔300点。


 因みに100点満点での採点だぞ。ま、女神だからな。

 本当はこう絵でも表現できればと思うが……

 思念を送ってやろうか?

 ムムムムム!

 まああのポッチャリした唇と、クリんって表現ができる目元、すらっとした眉毛、駄目だな実物を見て欲しいな。うん、濡髪がセクシーすぎて興奮が止まらない。


 ネットでビデオとかで満足しないといけないと考えてた過去の俺よ……

 此処が理想郷だ、そして桃源郷だ!

 そのうち解脱するんじゃないかな俺。最近思うんだ美しい物だけをこう鑑賞し続けて心が洗われて悟りを開きそうだなって。


 さあ、今日も小童共を撃退する事にしよう!

 俺のエンジンは既に臨界してるぜ、フッフッフ。

 女神を覗く不届き者には天罰じゃ!

ええ、次の更新作品の合間の気休めです。

女性にも楽しんでもらえるといいですよね。

そういうコンセプトです。


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