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神聖領域

相変わらず勢いです。


 絶対領域という言葉があるよな、そうあの太ももを黄金地帯を指していると言われる言葉だ。

 だがな、いいか、あれは太ももを指しているのではない。

 短いスカートの見えるか見えないかという際どいラインとオーバーニソックスが繰り出す比率の素晴らしさを説いているように見せかけて、実際に目が行くのはスカートのラインの部分という事だ。


 つまり何に美を求めるかという視点から言えば所詮はその程度、いっそ完全に隠された神聖領域を謎の光で隠して貰った方が神々しくて良いという事だ。


 そこで見えてしまっては意味が無い、それこそが美だ!


 そんなのを喜ぶのはスカート捲りをするような幼児だけでいいのだよ。

 判るだろうか、見えない事こそが視覚にとっては最高のエッセンスであると。

 フッ絶対領域? 太ももが素晴らしいのなんて当たり前の事に何を言っているのやら。


 どうも、そんな風に女子生徒の絶対領域を凝視しながら語る桶神九十九です。


 犯人探し? 

 ハハハ、ちゃんとやっているに決まっているじゃないか。


 ちゃんとシャリスと別れてからこうして犯行現場で魔力の痕跡を探してたんだ。


 そもそも容疑者は先ず間違いなく男性だろう。しかも普段チャレンジしている勇者は除いてもいいかとも考えている。

 奴らは馬鹿だからな、それこそ、毎回爆破の危険を承知で自身で乗り込んでくる奴らだ、自分で覗く事に命を賭けているといっていいだろう、犯罪者だけどな。


 そして女生徒は自分が望めば風呂に入れるのだから勿論除外だ。


 となると――


「おい、そこの男子生徒、少し聞きたいのだが」

「あ? 何気軽に超え掛けちゃってんのかな、俺様しらないの」

「ん? 当然知らんが、ちょっと聞きたい事があってな」

「じゃあほれ、出しな」

「何をだ」

「かぁーッわっかんねえかなあ情報が欲しいってなら有り金全部寄越せって言ってるんだよお兄さん」

「なるほど、カツアゲか、だが金は無いから諦めろ」


 勿論俺が金なんて持ってる訳ねーだろうが。それにカツアゲしようとは、声を掛ける相手を間違えたな、お互いに。


「金がないだぁ、飛んでみろ」


 おい、お前は何時の時代の不良だよ、ってああ、普通だった。


「拒否だ、これでも喰らいな」


 安心して欲しい、魔法をぶっ放したんじゃない。

 そりゃ勿論対人だからな、手加減するぞ? 

 但しこれ、痛いだろうなあ。

 濡れた手拭い(切れない破れない特別製)でスナップを効かせてパシーンってな。


 んでその隙にっておいぃ、手拭いだけで目を回しやがった、ここから懐に入って鳩尾、ボディ、顎と入れてからの〆で投げ飛ばそうと考えてたのに……


 そうか、魔力の篭った水と手拭いが顔面に直撃した瞬間に気が浸透するのと同じように魔力が浸透したのか、ふむ、予想以上の効果だな。


 そんな風に俺が分析してたら背後から声が掛かった。

 振り向いた俺の目の前には所謂不良少女風の女生徒がいた。

 ……おい、絶対領域どころか普通そこは超ミニとかで不良アピールじゃないのか、なんで長いんだよ。


「おい、兄ちゃん目つきの悪い男をって――っあれ? そいつどうしたよ」

「ああ、金を強請ろうとしたからな、ちょこっとお仕置きしただけだが、お嬢さん知り合い?」


 知り合いだったら面倒だなあ、女子の顔に手拭いはなあ。

 しかしこの子……見た事がある気がするんだけどなあ……


「いや、まあ顔は知ってるが、手紙で呼び出されたんだが……なにしてんだコイツ」

「ブッハッハ、そうか、それで倒れてちゃ意味が無いな。あれか告白の呼び出しかあ青春だなぁ」

「チゲーヨ、決闘だろう、ほれみてみろよ」


 え、決闘って貴女、そんな時代遅れな――事をする奴がいたわけね。

 いや決闘に見せかけての告白?


「へぇ、でもこれで勝ったら付き合ってくれとかそういうのな気がする」

「ハッ、アタシはこれでもこの学校のトップだ、そんな事がある筈ないだろう、つか、ソイツも一応それなりの腕なんだが……ククク、お兄さんちょっと遊んでいかないか」


 凄いセリフだ、ほーいなんて言った瞬間に蹴りでも飛んできそうじゃないか。


「生憎、綺麗な女性に振るう拳は持ち合わせてないんだ――っていってんだろうがよぉ」

「ハッハッハ、今のを避けるたあやるねえ」

「ちょっとまて、落ち着け、なんで俺が戦う必要がある」


 洒落にもならないなこの子、突然頭のあった空間(場所)につま先が入ってきたぞ。


「え、っとそりゃお前が不審者っぽくて、強いからじゃね?」


 疑問系ってお前なあ、しかも強いからとか、どんなテンプレ系バトルジャンキーだよ。

 せめてお前に惚れたからとかそういう展開がよかったなあ。


「いやいや、その展開は色々と問題があるだろう、それに幾ら長いスカートを履いていたって――見えたよ? 太ももの内側に黒子――」


 うぉぉお、次は拳が飛んできた!


「フフフ、見たのか、そうか死ねえええ!」


 怒涛のラッシュはいいけどちょっとまてい、それ俺に非はないよな、いや見たのは非があるけど。


「ちょっとまって、まってまって」

「待つかボケェ」

「そんなに恥ずかしいのなら蹴りを繰り出すな、あ、パン――」

「どりゃああああ」


 格言、女性に掛ける言葉は正しくても選びましょう。


 あ、思い出した、この子も寮にいる生徒じゃないか、でも寮でというか風呂では大人しいのに、なんで不良なんてやってるんだ?


「ストップだ、俺は悪くない」

「貴様のような犯罪者を野放しにできるかぁ」


 あれぇおっかしなあ、言葉が通じないぞぉ……


「一つ質問が――或るん――だが?」

「な、ん、だ!」

「質問ぐらい――手を休めてさせてくれない?」

「クッ、貴様何処までも――」

「もしかして照れてる?」

「――ッ、殺す!」

「待て、早まるな、てか最初に蹴りを放ったのは君だろうが」


 ………………

 …………

 ……

「すまない、つい我を忘れたが、見たのは事実だよな」


 あーうん、判らなくもない、太ももの内側を見たのは俺だし……

 神聖領域も神々しく輝いていたからな。

 いやあ、光がいい仕事するなあ、ほんとちくせう。


「だが、俺の主義は変わらない、美女を殴る拳は無い!」

「それって美人じゃなきゃ殴るってことだよな?」

「いや平等だ、ただ、美人をなぐるなんて勿体無いってだけだ、美人は鑑賞する対象であって暴力を振るう対象じゃない」

「なんだか変わった信念だけど、悔しいが手も足もでない……その手持ちの武器すら使わせられないんじゃ、私もまだまだだったってことだ、今日からアンタの下につくよ」


 下にって……やめて!

 そういうヤンキー的発想は要らないから。


「そういうの必要じゃないからね?」

「でも、その、私の事はそのなんだ、美人ってことだろ、殴らないんだからさ」


 ん、まあそれはそうだけど。


「そりゃそうだろう、美人に決まっているだろう? 何言ってるの」

「だ、だから下に就くって事はその――だぁぁ」


 これは伝説のデレ?

 これってヤンキーがデレるってことでヤンデレ……いや、あれは精神が止んだ女性だったな。

 ツンデレっぽいけど……

 これ何デレ?

 肉体言語(バイオレンス)からのデレってまた物騒だなあおい。

 頭文字からバイデレ女ならヤンデレと区別も……

 って違うだろう、今心配するのはそこじゃねえよ。

 それにバイデレって男女構わない感じで響きがわりーよ、まあ喧嘩は両方相手にしてそうだから上手い事――言えてねえな。


「ハッハッハ、俺は今犯人探しで忙しいからな、そんな暇は無いのさ」

「え、せめて名前ぐらい教えてけよ」

「俺は九十九、ツクモ・オケガミだ!」

「わ、私はレイチェルよ!」

「さらばレイチェル」

「いや、まてよ、其の件、あれか更衣室の件か……それにその格好に実力――アンタが勇者か」


 何この子、肉体派に見えて頭も回りますよ的な推理。

 なんで気が付いた?

 俺の格好かぁ!


「そうか道理で強い筈だな、あの子が一目置いてる男だけあるじゃねえか、いいだろうオレも手伝ってやるよ!」


 レイチェルは此方を目を煌かせて見つめていた。


 レイチェルがパーティーに入ろうとしています。

 拒否不可 ←

 承諾する


 あれ、おかしいなあ、拒否に不可っておい、これどっちもOKしかないパターンだよな。

 こうしてパーティーにレイチェルが加入した。

不思議ですねえ……

設定の無い方が軽く書いて……

普通のも書いてるんですよ?

乙女転生とか女性主人公だし……

王都恋愛舞踏曲とかW主人公だったし。

どうしてだろうかっ!

タマゾンからの侵食かっ

一般的に言われる絶対領域はA〇フィールドと太もも部分の二つがありますが、前者が先っぽいけど、実際には……

絶対領域ってどこかで聞いた言葉なんだよなあと、まあ更に其の上の部分に名前をつけるんだったら神聖しかないよね! っていう想いだけでサブタイトルにも使いました。

神聖、申請、真性、真正、と掛けれるし。

新キャラの子は拳で語る系がデレたら可愛いよなあってことで。


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