告白
雨の降る日、ヨウコが外で遊びたいとタカシを連れ出していた。
「河童は水分が多いと元気がでるんだよ」
半袖に半ズボンにサンダルでずぶぬれになりながら機嫌よく小躍りしている。
タカシは傘を差しいつものジャージだった。
「お兄さんは普通の人間と違うね」
唐突にヨウコは言う。
「普通の人間は、なんか、上手く言えないけど、コロコロ変わって行っちゃうけど」
「お兄さんはずっといつでも変わらない、妖怪みたい」
手を組み握り、臍の辺りへと持ってきて、足は腿と腿をすり合わせて、顔は赤くしている。
「わ、私、ね……私……」
少し口を結び、そのあと決心したように口を開く。
「私、お兄さんの事が好き」
「妖怪と、人、だけど、好き、なんだ…」
タカシの首元を緩めて着たジャージの胸元に下がる水塊のペンダントが煌く。
「いつまでも、大切に持っててくれるね」
「これは、だって貰ってそれで、綺麗だから……」
タカシは事実を述べる。
「優しくて、正直で、お兄さんは人間らしくないよ」
少女は赤い頬と潤んだ瞳をタカシへと向ける。
タカシの胸は高鳴っている。
「で、でも、俺もヨウコの事好きだよ」
ヨウコは少し笑う。
「わかってた」
ヨウコはタカシへと寄り添い、背中へと手を回して抱きしめる。
タカシもヨウコの小さな体を抱きしめる。
「一緒に、居ようね」
ヨウコは自分にも言い聞かせるように言葉を紡ぎ出す。
「うん」
タカシはしっかりと頷いた。




