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希望の色
少女は表情の奥に一筋の希望を覗かせた。
「俺にできる事なら」
タカシはここでたじろいでしまってはいけないと知っていた。
「……環境を全て変えて見たい」
「とりあえずこの川を出て、他に寝床がほしい」
少女は最初は漠然と、二言目に具体的に言った。
聡明である事が見て取れた。
タカシは少女へと気になっていた事を質問する。
「所で」
「?」
「君が河童だって言うのは本当なの?」
少女は当然だとばかりに頷く。
「私は河童だよ、こう見えても300年は生きてる」
タカシは信じられずさらに問い詰めようとする。
「でもちょっと、現実味がないんだよなぁ……」
少女もこれから世話になるかもしれない立場上、
そのしつこい問いにも素直に答えようとする。
「証拠になるか分からないけど、証拠を見せるよ」
少女はタカシの横を通り抜けて、川岸へ立った。
川面を見つめながらタカシを手で誘う。
タカシは少女の斜め後方へ控えた。
少女は川面を見つめ続ける。
すると川の中心の水面が盛り上がった。
タカシは恐怖を感じて立ち尽くす。




