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交わす言葉

河童の少女とタカシの邂逅だった。

少女は弱々しく顔を上げ、タカシの顔を見上げる。

「お兄さんも、河童を見に来たの?」

「あ、あぁ……うん、そうだね」

少し考えてから答えた。

「そう、私ね河童だよ、好きにして良いよ、もう」

少女は表情のない顔でタカシを見つめながら告げた。

「どうせ一人だし、川も汚れちゃったし、人が来ても、良い事ないし……」

最後の言葉を出す際、少し瞳が潤んだ。

「何か嫌な事あったの?」

タカシは、私ね河童だよ、という所がとても気になったが

少女の悲しみを察して、気遣った。

「全部だよ全部、もう全部嫌になっちゃったんだ」

タカシは確信した。

この言葉、この無表情、目に溜める人前で流さない涙。

義務教育に疲弊していた頃の自分と同じだと。

タカシはあえて抽象的な問いを投げる。

「苦しい?」

「苦しいよ」

少女は即答する。

「じゃあ、今一番何がほしい?してほしい?」

タカシは過去の自分がしてほしかった事を少女にしてあげようと考えていた。

下心は無く、少女は過去の自分のようで、何かできる事をしてあげたいという、善意だった。

「……してくれるの?」

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