表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
私の地球(ほし)がきえちゃった  作者: よむよみ
第八章

この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

77/83

第七十四話 戦場の様子

私たちは、早速天界と連絡を取る。

簡単なやり取りの後、戦場へ向かうことになった。

聞かれたのは、戦争の経験の有無と「戦場で皆のために動くことができますか?」それだけ。

天界は本当に人手不足のようだった。神々を選別する余裕なんてない。

何ができるかわからないから、一旦戦場へ送って、できることだけでもいいからやってもらう、そんな感じだった。


私たちは、外敵駆除チームより戦えるとは思われているわけもなく、癒しや補給などの後方支援が役目だった。

メモリナは過去若干戦争の経験はあったが、神々の戦いは初めてだった。

私も、ミカエルも、ルミエルも戦った経験なんてなかった。

少し戦いの様子を見て、少しでもサポートできたら、私たち自身の経験にもなるかもしれない…。

そんなあまいことを考えていた。


戦場についた。一つの星だ。

戦争によって星はすでに半壊している。

元の地形がすでに分からない地域や、焼け焦げた地域ばかりだ。

もともと生命体の多くない星を、戦地として選んだみたいではあるが、それにしてもひどいありさまだった。


私たちは戦場というものを、かなり甘く見ていたようだ。

私もミカエルもメモリナもルミエルも、戦争を遠くから見守っていたことはあった。

私やミカエルは地球上の戦争を何度も見てきたし、ルミエルも自身の星で人々が傷つけあう様を見てきた。

ただ、実際に参加すると、もっとずっと悲惨だった。


離れていてもきつく感じる、爆発の熱さ、見ているだけでも目をそむけたくなる傷の深さ、

傷の血なまぐささ、あちこちから聞こえる悲鳴に一瞬で私の思考は奪われた。

全身の感覚が強く刺激され、深く考えることなんてできなかった。

ただ自分に与えられた命令をこなすだけだった。

それでも、傷が自分にない分だけこの戦場の中ではましな方だった。

私はただただ、甘かった。


傷ついた神を見つけ、後方へ運び、癒す。ただ、それの繰り返し。

健常な体を持つ者へ気遣うゆとりなんて、この戦場の中誰も持たない。

どんなに五感が悲鳴を上げていても、私たちに向けられる気遣いなんてない。

それをわかって、ただ無心にそれを繰り返すのだった。


私だけでなく皆も、ただ無心に続けているようだった。

ルミエルは、最初こそ声をかけていたが、次第に言葉を発さなくなった。

メモリナは、無表情のまま傷の処置を続けている。

ミカエルは、運ぶたびに小さく祈っている。

前線で誰かが倒れればすぐに、誰かが動く。


動いている時間だけが、嫌な感覚を忘れさせてくれる唯一の時間だった。

嫌な感覚を忘れるために動く、無心になるために動く。


時間の経過なんて考えている余裕はなかった。

疲れで体が動かなくなるまで繰り返すだけ…。

よかったら、何か足跡、お願いします。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ