第六十二話 新たな旅立ち
私とメモリナはその後、アイスクのいる工場へ訪れた。
「アイスク、いろいろありがとう!ジェネシスも助かったし、二つの星のこともたくさん知れた!」
「いえいえ、こちらこそ、我々の始祖ともいえるジェネシスの人々を助けていただき、その上、記憶の封印まで解いていただけるとは…。
感謝ばかりで申し訳ありません。メモリナ様もお気をつけて。」
「よく、アイスクたちだけでこの星をここまで回復させたな。ここから先は頼んだぞ!」
「はい、お任せください。
ところで、ホープ様、そういえば飲み物をどうぞ。」
「ふふっ。ありがとう!いつもおいしいわね。
謎も解けたし、しばらくお別れね。また来たらよろしくね」
「ええ、いつでも飲み物準備してお待ちしております。」
その後、星中のロボットたちと挨拶を交わし、私とメモリナは一旦ジェネシスへ向かうことにした。
「ドーナツ!元気?」
「ええ!もちろん!しばらくお別れですね。」
「ええ。まあ、またそのうち来るわよ。」
「ミカエル様にもよろしくお伝えください。」
「わかった。伝えとく。まだこの星大変だろうけど頑張ってね。」
「我々の創造主様の祖先とわかって、一層頑張らないと…。ホープ様もお気をつけて。」
「ええ、またね!」
そう言って私は、その場を後にした。
私は、ふと謎ばかり注目してばかりで、この星の様子をあまり見ていなかったことを思い出し、少しだけ、この星を見て回ることにした。
自然豊かで、心地よい星だ。人形のこの体も喜んでいるような気がする。
海の見渡せる小高い丘の上。赤い夕日が沈んでいく。
さわやかな風が心地いい…。
私はそっと横になると、メモリナも私の隣で横になった。
「すっごい穏やかな場所ね…。こういうの久しぶりだな…。」
「時間がゆっくり流れていく感じがする…。」
「次はミカエルもつれてきたいな…。」
「お使いの天使のことね。」
「知ってるの?」
「ええ、ドーナツの記憶の中で。」
「なるほど。」
「人の体は、一つしか持っていないのか?」
「うん、人形の核になるクリスタルの生成がわからないの。」
「であれば、次の星はルミナスだ。」
「えっ、クリスタルの生成について何か知っているの?」
「もちろん。我々は流浪の旅人だから。
それに私の体は、機械でもあるけれど、人形でもある。
人形の部分にクリスタルの核が埋め込まれている。」
「へぇ~。そうなんだ~。もしかして技術的にはドーナツより優れているってこと?」
「ふふ。ドーナツはプリドゥナの最新型ではあるけれど、
私はプリドゥナよりずっと技術が進んだ星で生まれているからね。」
第六章 プリドゥナの秘密 完




