第五十八話 ジェネシスの様子
ここは、いつも穏やかな天界の片隅。
ジェネシスはロボットたちに任せて問題ないと判断し、ホープ様は執務室に戻ってきたようだ。
ほっと一安心したのか、椅子の上でいつもの様子で眠っていた。
動かなくなってなお不気味な思念体は、すでに一通り天界の担当者に駆除してもらっているが、
その様子が頭にこびりついているみたい…。ホープ様はすこしうなされている様子だ。
その夢は、多分、こうかしら…。
「
どこみても、大量の思念体…。なんか気持ち悪い…。
これどうやって処理するんだろう…?う~ん…。
」
私は、ホープ様の夢の続きを創作した。
「
よくみると、思念体それぞれ色が違う…。
緑・赤・黄・灰色・黄緑・青の6種類か…。
う~ん。もしかして…。
同じ色どうしくっつけたらどうなるかな…。
あっ。4つ以上くっつけたら消えた!
」
ホープ様は少し顔がゆるんだみたい。大成功のようね!
「…単に消すのもつまらないわね…。落としたら、連鎖になるのね…。
…連鎖だ!折り返しだ!階段だ!……よし!全消しだ!…。ハッ。」
さすが、全知全能の神様、初見で全消しとは…。
全消しした勢いで、ホープ様は目を覚ましたようだ。
「ホープ様、起きたみたいですね。コーヒーでも飲みますか?」
「あ、ありがとう!」
「ジェネシスの件、お疲れさまでした。」
「いえ、私は何も。むしろ、ドーナツやロボットたちの方が頑張ってくれてる…。」
ロボットたちは、ドーナツから、食料の生産、輸送の機械、そして人の管理を分散して引き継いだ。
ロボットたちは、40体程度いるとはいえ、新型のドーナツには性能面でだいぶ劣っている。
それに、ドーナツとは違い充電も自力では行えず、電池を交換する必要がある。
機械や人の管理の不足部分や電池交換を、ドーナツと比較的高性能なアイスクで補っているようだ。
また、電池は不足するだろうと考えていたアイスクは、プリドゥナから太陽光パネルの衛星を連れてきていた。
ときおり、衛星に蓄電池を交換に出向くのもドーナツとアイスクで行っている。
「ロボットたちいてくれて、本当に助かった~。私だけだったら間違いなくパニックになってた…。」
「本当ですね。人形の体、もう一つあれば私も助けられるんですけどね…。」
「そう。でも、コアになるクリスタルの生成がわかってないのよね…。」
少しの間、二人で考えてみるが、クリスタル生成のアイデアなんて浮かばない…。どうやって作ってるんだろう…?
「そういえば…。」私は、ふと思い出したように聞いてみた。
「結局、ジェネシスの事、まだよくわかっていないですよね…。
プリド文明と似た言語を持っている点とか、プリドゥナの人々がよびかけを忌み嫌っているのも不思議ですよね…。
過去に何かあったんでしょうか?」
「確かに…。私も、プリドゥナが反重力物質を持っているところとか、不思議だなって思ってたんだった…。
いろいろあって中断していたけれど、ジェネシスの調査、再開しないといけないわね。
でも、もう少しだけ休憩…。」
ホープ様はコーヒーをもう一杯注ぎ、ゆっくり飲み始めた。
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