第四十八話 ドーナツの活躍
「こんにちは!今日は友達をつれてきたの!」
私は、ドーナツをつれて再び新しい星にやってきた。
昨日と同じように人がどんどん集まってくる。
「………………………。」
「……………………。」
ドーナツと人々は、何やら会話しているようだった。私には何を言っているのか分からないけれど……。
どうして会話ができるのだろう…。
新しい言語なら機械学習できるかなぐらいに思っていたけど、まさか最初から会話できるとは思わなかった。
でもやっぱりここの人々は無表情な感じがする…。
少し会話した後、ドーナツが話しかけてきた。
「この星、危険を感じます。」
「えっ、そうなの?一旦帰った方がいいのかな?」
「そうした方がよいと思われます。」
「また、来るかもしれない。」そう言って、私たちは自室に戻っていった。
「そういえば、いきなり会話できるものなのね…。すごい…。」
「話されていた言語はほぼプリドゥナで話されている言語と同じです。
多少差異はありましたが、その場で修正できました。」
「そうなんだ…。ちなみに、なんて話していたの?」
「翻訳してモニターに映しますね…。」
さすがロボット。モニターへの接続もすぐにできるようだ。
モニターの映像:
若者A:「また、来たのね。」
若者B:「やっぱり、乗っ取れないわね」
老人A:「あなたも乗っ取れない…。」
ドーナツ:「乗っ取るって何をですか?」
老人B:「あなた話せるの?何者?」
ドーナツ:「私は、プリドゥナのロボット、ドーナツです。」
若者B:「ロボット、だから乗っ取れないのね…。」
若者A:「この二人どうしよう、カンに聞いてみよう」
ドーナツ:「この星、危険を感じます。」
ホープ:「えっ、そうなの?一旦帰った方がいいかな?」
ドーナツ:「そうした方がよいと思われます。」
「この感じ、この無表情な感じ、思い出してきた…。たぶん、思念体に乗っ取られているわね…。
ミカエル、モニターで直接この星を確認できるかしら…。」
ミカエルは、大きなモニターに、星の様子を直接映し出した。
人の頭に丸い塊のようなものがくっついている。
しかも一つや二つではない。見渡す限りの人には皆くっついているように見える。
「何か映ってる。多分、これが思念体…。人の体や機械からは、思念体は見えないのね、なるほど。」
さっきのロボットの見た映像には映っていなかったし、人の体を通して見た時も、そんなものは見えなかった。
「他の星に向かって呼びかけているのは、この思念体ね。
それを気持ち悪がっていたんだわ…。」
プリド文明と似た言語を持つ星、その星からの呼びかけを忌み嫌っているプリドゥナ。
この星とプリドゥナ――過去にきっと何かがあったのだろう。
不穏な空気の一方で、知らないことへの好奇心も、静かに膨らんでいく。
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