第四十七話 新しい星の探索
何もせずとも進み続ける宇宙空間。
人形の体をくるっとまわし、辺りを見回してみる。
さえぎられることなく届く星々の光。
ずっとずっと遠いここまで届く光。
もし近づいたなら、もっと明るく輝いて、近くの星々を照らしているはず。
そこには、また新しい物語があるに違いない。
その星はどんな星なのだろう。どんな生命がいるのだろう。
移動しながら、そんなことを考えてた。
今回の移動距離はそれほど遠くない。
加速して急ぐ必要もなく、ゆっくり星を見回す余裕があった。
星から星への移動は、もしかしたら初めてかもしれない。
目的の星へ向かう、目的地にどんどん近づいていく、いつもと違う不思議な感覚。
多くの星はどんなに近そうに見えたとしても、一番早い乗り物でも何万年とかかってしまう。
だから、移動して近づくよりは、テレポートするのが一般的。
でも、ミカエルに言われた通り、向かっている星は近い位置にあるみたい。
ほら、だんだん星が大きくなってきた。
私はいつもの体で、プリドゥナからある星を目指し飛んでいる。
目指す星はもちろんミカエルから指摘された星。
プリド全記に記載のある星。
読んで記憶にはあったが、あまり気にかけていなかった。
ミカエルに言われ、確かに奇妙だった、気になった。
ちょっと不気味だったけれど……たぶん大丈夫!
「だって私は神様なんだから!」
プリド全記に記載のあった人の感覚、呼びかけられているようで気持ちが悪いという感覚はないみたい。
機械のドーナツも感じないと言っていた。私の体が人形だからなのかな……。
だいぶ近づいた。星の大きさは、地球とだいたい同じぐらいの大きさに見える。
どんな人がいるんだろう、どんな名前なんだろう、どんな文明があるんだろう。
新しい星を見つけるといつもわくわくする。
空中から大地を見下ろしている。
海も森も地球と同じぐらい。まるで兄弟みたい。
人はいる。あまり活気があるとはいえないかな…。
みんなどんよりと動いている気がする。
文明は見た感じ現代といったところかな。
地上に歩いて人に声をかけてみる。
「こんにちは!」
「…………………………。」
「えっと…。なんて言っているんだろう。聞き取れないや。
次は、ドーナツをつれてこよう。もしかしたら聞き取れるようになるかもしれない。」
「……………………。」
「…………………………。」
「……………………。」
私の周りに、人がどんどん集まってきて、何やら話しているようだけれど、何を言っているのかはわからない。
「う~ん。今は聞き取れないの…。」
「………………………。」
「……………………。」
「………………。」
その後もずっとそんな感じだ。人がどんどん集まってきて、少し怖くなって、すぐに戻ることにした。「ごめんね。また来るから。」
自室の椅子に座ってふと思い返す。
今まで見たことのない感じ――どの人も無表情だった気がする。
何言っているかわからないからそう見えたのかな?
一旦今は、ポジティブにそう考えることにした。
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