表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
私の地球(ほし)がきえちゃった  作者: よむよみ
第五章

この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

49/83

第四十六話 未来予知

天界では、未来予知は封印されている。


未来の変更を容易に行ってはいけない決まり。

未来を予知した場合は、その予知通りに行動することが義務付けられている。

そして結局、予知通りの行動しかできないのであれば、そもそも未来予知を禁止にした方がよい。


そんな天界でも、唯一未来予知が許されている神がいる。

それが、文明発展コンテストに参加したディアノアの父、天界の未来を司るオルディア。

オルディアは、新聞を読み、未来予知で読んだ新聞と異なる箇所を報告する――それが“未来予知”としての彼の仕事である。


オルディアは、異なる箇所を見つけても、決して自分で対応しようとはしない。

淡々と報告する姿こそが、“予知された自分”なのだ。


地球には、バタフライエフェクトという言葉がある。

“ブラジルで一匹の蝶が羽ばたくと、テキサスで竜巻が起こる”

初期条件のわずかな違いが、時間とともに予測不能なほど結果を変えてしまうという――これはカオス理論の一部である。


小さな動きの差でも、未来に大きく影響を与えてしまう可能性がある。だからこそ、未来予知の仕事には、淡々とした姿勢が求められる。

差異を見つけてすぐに行動を起こしてしまうような、大胆な神は、未来予知の職には向いていない。


オルディアは前職、天界の警備をしていた頃から、黙々と真面目に淡々と仕事をしていた。

むしろ真面目すぎて、「多少大目に見てよ。」「少しはこっちの気にもなってくれよ。」「もっと全体を見て行動してくれよ。」といったように、融通の利かない真面目な男と周囲から評されていた。

そんな評価されない前職ではあったが、“未来予知”の仕事ではその性格が必要とされた。

オルディアは、どんな時でも淡々と仕事をすると期待され、天界で唯一、未来予知の仕事を任されることになった。


もちろん、コンテストなどプライベートの時は、未来予知は封印されている。

コンテストの時ディアノアの様子に「誰よりもかわいいだろう!」と叫ぶぐらいの親ばかっぷりは誰にも予想できなかった。

もし予知していたら、馬鹿正直なオルディアの事、緊張して動けなくなっていたに違いない。

馬鹿正直さで認められているが、親ばかが過ぎるのは大きな懸念点ではあった。

ただ、新聞を読む一時の間、注意して行動するだけの話で、さほど問題ではないと考えられていた。


ここは天界の中央区画の一室。

不安定さ、不確定さが嫌われる、未来予知の仕事場所であるこの一室は、椅子や机は固定され、不要なものは一切置かれていない。

そんな一室で、いつも通り新聞を読み、いつも通り予知された新聞と差異がないことを確認すると、いつも通り「異常なし」と報告する。

それが、真面目で融通の利かないオルディアの日常であった。


よかったら、コメント、ブックマークお願いします。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ