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私の地球(ほし)がきえちゃった  作者: よむよみ
第四章

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第四十四話 夢の中

今日はホープもミカエルも、とも眠っているのね。

かわいいホープに、かわいいミカエル。


天界の中央区画から優しい視線が降り注いでいる。

そんなことに気付くはずもなく、二人は夢を見ていた。


僕はアルク30才だ。そしてこの子はミオル5才。

一時期落ちぶれていたが、宿屋のおばさんに探していた本を見つけてもらい、今ではすっかり元通り。

ミオルには本当はまだ早いけれど、冒険に連れていくことにした。冒険家の旅立ちは早い方がいい。


子供をつれてできそうな手頃な依頼を探す。

「真実の記憶の木の発見?こんな依頼初めて見た。」

受付を通さず依頼を受けていいらしい、それに現地で直接報酬をもらえるようだ…。

こんな依頼は珍しい。しかも、不思議なことに他の冒険者にはこの依頼が見えていないような気がする。

興味を惹かれ、依頼を受け、その場所に行ってみることにした。


広い平原に大きな木が立っている。

-- 私は精霊の木、真実の記憶の木と呼ばれている。あなたが、アルクですね。

頭の中に直接言葉が聞こえる。この木が話しかけているようだ…。

「僕がアルクです。あなたが依頼の精霊の木?」

-- 依頼?依頼はわからないが、私が精霊の木です。ホープとミカエルから伝言を預かっています。

「ホープとミカエルから?ホープとミカエルって小説の中の人ですよね。小説の中から?」

-- それは誤りです。小説が現実で、記憶が誤りなのです。

「!?」

-- ホープとミカエルはこことは違う天界の住人で、この世界に降り立ったのは偶然なのです。

-- そして帰る日が来て帰った、ただそれだけのことなのです。

-- その直後、あたかも二人が存在しなかったかのように、皆の記憶から存在の記憶が修正されました。

-- 二人は、空の向こうから来て、風のように去っていきました。君の記憶だけが、二人の痕跡を残しています。

-- 二人とも、記憶を覚えているアルクのことをとても心配していたよ。

-- 二人から、伝言を伝えるように言われています。さようなら、お元気で、と。

-- 確かに伝えましたよ。

「えっ?あっ、ちょっと待って…。」

それきり、木は沈黙した。もう二度と、頭に木の声が届くことはなかった。

自分でも、この出来事が本当のことなのか、よくわからない。

きっと報酬はもらえないだろうし、ギルドにあった依頼すら本当にあったのかどうか疑わしい。

でも、この世界はきっとそういうものなのだ、そう思うことにした。


「ホープ!ミカエル!もしかして僕のこと見ているかい!?」

僕は、誰もいない空に向かって叫んでいた。届かないと知りながら、でも届くかもしれないと思って…。

「気を使わせてごめんな!息子も生まれたし、僕は元気だから!お二人もお元気で!」

気づかないうちに、僕は手を振っていた……。


「パパ―。トイレ…。」「こら、いいところなのに…。まだだぞ。もうちょっとの我慢だからな…。」


ビクッ。

ホープとミカエル、突然目が覚めたみたい。

「いい夢を見ていた気がするけど、いいお話だった気がするけど…。なんか、すごく唐突に現実に戻された気分…。」

「私もです…。」


  第四章 ミカエルの才能 完

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