表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
私の地球(ほし)がきえちゃった  作者: よむよみ
第四章

この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

42/83

第四十話 アルクの違和感

「おりゃぁぁぁっっ」

僕はオルドレムの額のクリスタルめがけて切りかかる。

キィィィン……。不思議なことに手ごたえは無かったが、クリスタルが砕ける音がする。

額のクリスタルが壊れ、オルドレムが砂となって溶けたことを確認すると僕は、振り返った。

「やった!倒せたよ!」

誰もいない。不思議だ――さっきまで、確かに誰かがいた気がするのに。

オルドレムを倒した証拠となるクリスタルのかけらを手にして、ギルドに戻る。


「親父、オルドレム倒したよ!」

「おぉ、ご苦労さん。さすがアルクだな。これからもよろしくな!ほら、報酬だ。」

“いつもの”ギルドの親父から、報酬を受け取った。ここでもどこか違和感を感じる。



自分は8才の頃、道で泣いていた。


酒飲みの父親に家を追い出された。


日ごろから、酒を飲むたびに殴られていた。ある時、ささいな理由から、家を追い出された。

今となっては、なんで追い出されたのか、どんな言葉で追い出されたのかなんて覚えていない。


酒飲みの親、殴られる子供。今ならわかる、どこにでもある話だ。そして、そんな子供たちを救う社会の優しさはある。

でも当時の自分には、家は世界の全てだった。

そんな家を追い出された。ただただ、何もわからず歩き続けた。そして、わけもわからず泣いていた。


そんな時、声をかけてくれる女の子がいた。自分より年下の女の子だ。


「大丈夫?家に帰れる?親は?えっと、困ったな。そうだ、宿屋に連れて行こう。あそこなら一部屋ぐらい空いているはず。

宿屋のおばさん優しいし、それに、お金に困ったらギルドに来るよう言っておけば大丈夫かな?

名前は?アルクっていうの?そっか、アルク、一緒に行こう!」


宿屋の一室で一晩中泣いた翌朝、朝食をいただき、宿屋のおばさんに言われた通りギルドへ向かった。


「あっ。おはようアルク。少しは元気出たみたいね。

う~ん。アルクのできそうなお仕事はっと。まずは、植物採取がいいかしら。

多分できると思うけど…。できる?う~ん。今日時間ありそうだし私もついていってあげる。」

声をかけてくれた女の子は、僕より小さいのに、ギルドの受付をやっているようだった。


自分の力で稼いだお金で食べたご飯は、よりおいしかったし、宿屋も安心できた。

僕は、その女の子に、生き方を教わった。



だんだん曖昧になっていく記憶。

今思い返すと、それは女の子ではなくギルドの親父だった気がするし、

宿屋のおばさんも…あれっ、宿屋の受付は“いつも”ミカエルじゃないか。



宿屋に着くと“いつも”通り声をかける。

「ミカエル、ただいまー。」

「あら、お帰り、今日の討伐、大変って話だったけどどうだったの?」

「あぁ、問題ない。いつも通り片づけたよ。そういえば今日ってついてきていなかったっけ?」

「何言っているの?私はいつもここにいるわよ。」

「なんか君によく似た女の子と一緒にでかけたような…。今までよくギルドで出会ったような…。」

「そんな子、見たことないわよ。……アルク、夢でも見たのかしら?」

「あっ。そうだよね、ごめん。」

「へんなアルク!」

よかったら、コメント、ブックマークお願いします。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ