表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
私の地球(ほし)がきえちゃった  作者: よむよみ
第二章

この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

27/83

第二十五話 ミカエルの反省会

天界の観覧者の圧倒的な支持により、コンテストはディアノアの優勝で幕を閉じた。


ホープ様はコンテストが終わり戻ってきた。


「優勝できなかったー。天界のニーズのこと考えてなかった…。もし次があったら…う~ん…。」

「惜しかったですね。」


「でも、星から面白いもの持ってきちゃった。紅茶とコーヒーならどっちがいい。」

というと、ティーポットを一つ、取り出した。

「では、紅茶でお願いします。」


「紅茶ね。じゃ、私はコーヒーにする。」

ティーポットからコップに紅茶を注ぎ私に渡すと、同じティーポットでコーヒーを注ぎ飲み始めた。

私のコップにはもちろん紅茶が入っており、向かいからはコーヒーのいい香りがする。

私の不思議そうな顔に、ホープ様はすぐ気づいたようだ。


「不思議でしょ。面白いから買っちゃった。」

「もしかして、レモンティーもできたりしますか?」

一瞬戸惑うも「できるわよ。」と言って、レモンティーをコップに注ぐ。

一瞬の空間のゆがみを見つけた。「あっ、今、神の力使いましたねー。」

ホープ様はくすりと笑う。


「でも、紅茶とコーヒーは実際にこのティーポットの機能で注いだのよ。

このティーポットね、二種類までならこれ一つで注ぐことができるの。

こことここに空気穴が2つあってね……。」

と、ホープ様は楽しそうに構造を説明し始めた。


「実際に生活してみないとわからないことも多いのね。楽しかったー。」

そういって、ホープ様は自室に戻っていった。


私は、置かれたティーポットを見ていた。

地球にも似たようなティーポットがあった事を思い出す。

それは、暗殺に使われたとか、いわくつきだった気がする…。


ホープ様は、芸術的な骨董品よりも、機能的に面白いものを選ぶみたいだ。

ホープ様は芸術より、技術……か。

今回のコンテスト、ホープ様には少し向いていなかったのかもしれない…。

そう思うと、ホープ様の演出は、小手先の演出のようにも思えた。


王道ものの物語が一通り流行した後、さらに満たされた文明では、

本能的なかわいさや子供の成長など、あまりこった演出を必要としない簡単な動画が流行する。

ホープ様の「天界のニーズを考えていなかった。」というのは正しい自己分析なのかもしれない。

もっとも、他の参加者がそこまで計算していたとは到底思えないけれど…。


ただ、ホープ様の文明への貢献はすごい。

事前に鉱石分布を調査、優秀な人材へのギルドの受付による自然な関与。

文明発展の流れも、貴重な資源が眠る場所も、文明発展の順序も正確に把握している者が、社会に関わるとこうも順調に成長する。

みんな自信満々に生活しており、社会全体が活気づいていた。


マスクルの文明と比較しても差は歴然。

医療の普及、食料の安定により人口は2倍、適切な通貨発行により経済規模は4倍、

科学技術としては40年ぐらい、差がついたのではないだろうか。

栄養状態も相当優れていて平均身長もだいぶ大きい。

アルクは18才でこの文明ではまだ小柄にあたるが、マスクル文明の筋肉隆々な成人よりも実は若干大きい。


このコンテストは、文明の発展度を競うコンテストだったはずだ。

コンテストの評価軸や評価方法を見直すべきではないかと、匿名で抗議文を送りつけてやろう。


「私の中ではホープ様が優勝でしたよ。」私は星空につぶやいた。


   第二章 文明発展コンテスト 完


よかったら、コメント、ブックマークお願いします。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ