第二十二話 冒険者アルク
「ストラテスの分析、立案、実行力。統率性も素晴らしい。
ただ、天界での評価は、わかりやすくド派手なマスクルの方が上のようね。
でも大丈夫。私の文明も負けていないんだから…。」
僕はアルク。冒険家になってはや10年、今年18才になった。
はじめは植物採取が主であったが、鉱石採取など徐々に仕事の幅を大きくし、
今では、モンスター退治や護衛をメインとしている。
今日の相手はゴーレムだ。オルドレムというらしい。
ギルドの受付で紹介された。
不思議と、ギルドで紹介された依頼はいつも成功する。
少し難しいかもと思っていても、終わってみればうまくいっている。
今回のゴーレムについてはあまり深く考えず依頼を受けることにしたが、
ギルドの紹介だし、いつも通り成功するんだろう。
今日はギルドの受付の娘もついてくるらしい。
ギルドをやめ街を変えて引っ越しをするらしく、そのついでに変わったモンスターを見たいとのことだ。
危険だからと断ろうとしたが、強引についてきた。……いいところをみせたい。
昼前には山の中腹にたどり着く。いつも通りの岩肌だ。
地響きが鳴る。
地面からゴーレムが現れる。
「地震!?いや、ゴーレムだ。隠れて!」
受付の娘には隠れてもらって、自分がゴーレムと対峙する。
ゴーレムの大きさは、自分の3倍はあるだろう。
事前に話していた通り、受付の娘が爆弾が放つ。
大きな爆発だ。無事ではないだろうと思ってみていると、爆発の中からゴーレムが姿を現す。
爆弾はまったく効いていない。とても頑丈なようだ――心してかからなければ。
ゴーレムの動きは遅い。
時折振り上げて重力を利用して攻撃をしかけてくるが、落ち着いて対処すればダメージを受けることはない。
大きくて上半身には攻撃が届かない。一旦、手の届くゴーレムの右足に攻撃を集中させることにした。
最近の武器の進化はすごい。
さっきから岩をたたいているにもかかわらず、剣は刃こぼれせず、徐々にダメージを与えているようだ。
右足を集中して攻撃していると、時々深くまで攻撃が刺さる。
やはり可動域には装甲の隙間がある。狙いをさらにしぼっていく。
数回の攻撃を繰り返すと、ゴーレムは膝をついた。
動きはさらに遅くなり、自重を利用した攻撃も威力半減。
ゴーレムは岩を投げつける攻撃に変更したようだ。
問題はない、すべて避けられる。
後ろから悲鳴が聞こえてくる。しまった…。
「ホープ!大丈夫か?」自分はすぐにダメージをうけた受付の娘に近寄った。
ホープは膝を押さえながら、笑っていた。
彼女の顔を見た瞬間、胸がぎゅっと締めつけられた。こんなときこそ、冷静にならないと…。
「ごめん。ちょっとしくじっちゃった。……。」
笑顔を作りながらホープは話し始めた。その笑顔に、自分は少し安心し、心に落ち着きが戻ってくる。
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