表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
私の地球(ほし)がきえちゃった  作者: よむよみ
第一章

この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

11/83

第十話 ホープ様の様子

何度目の消滅かはもう覚えていない。


今回は、通常より文明は発展していたはずだった。

今までで最も当たりの文明だったはずだった。


地軸の調整により、気候は安定するようにはなったが、毎回同じように文明が育つわけではない。

ちょっとしたことにより、不作になったり、偉人が育たなかったり、技術の発見が遅れたり、

小さなすれ違いから戦争が起こったり、同じようにしていても大きな差がでてくる。

それに、どんなにうまくいった文明だとしても、神の啓示が機能せず、卵を壊そうとしない文明だってあった。


今回は間違いなく当たりの文明だった。

順調に文明が発展し、それに伴って技術も進化した。

さらに、神の啓示が聞き入れられ、古文書として発見され、それがある程度信用され、卵を壊す行動をとった。

ホープ様も大きな期待をよせていた。

でも、結果は――いつも通りの失敗だった。

期待が大きければ大きいほど、失敗した時の落胆も大きかった。


もう少なくとも50回以上は失敗している。そのたびに、星が消え、人々が消えている。

そして、その様子をホープ様はずっと見ている。


「また、ダメだった。また、時間を戻さなきゃ。」

ホープ様はいつも笑顔で、気丈にふるまうが、顔はどこか引きつっているし、声も震えている。

誰が見ても、無理しているようしか見えないだろう……。


ホープ様は、また、今回の文明はどうだったか、神の啓示に問題なかったか、これからしばらくの間考え込むに違いない。

ただ、まだその間の方が少しマシのようだった。

卵の孵化が始まる時がまた近づくにつれて、ホープ様は再度不安に押しつぶされそうになっていく。

その繰り返しが何度も続いている。


確かに、もともとホープ様が始めたことだった。

しかし、もうやめるにやめられなかった。

ここであきらめてしまったら、今まで消えていった人々が報われない。

それに、人々もまた、卵に挑戦し結果を残し、次の地球に託して消えていく。

繰り返せば繰り返すほど、重責がどんどん重くのしかかり、ホープ様を苦しめていく。


本当に終わりがあるのかわからない。

ただ延々と失敗を繰り返すだけかもしれない。


人々には申し訳ないが、私には星の事なんてどうでもよかった。私は、ただただ、ホープ様が心配だった。

だから私は、笑顔が見たくていつも応援する。


でも、本当に応援するのが正しいのかわからなかった。

もしかしたら、あきらめる方がいいかもしれない。

もともと天界があきらめるくらいの災厄なのだから。

ホープ様はすでに解決策を見つけているのだから。

あきらめたら、もうこんなホープ様の姿を見なくて済むかもしれない。


どちらが正解かわからないまま、健気に気丈にふるまおうとするホープ様をみて、私はまた、そっと応援してしまうのであった。

よかったら、評価、コメントお願いします。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ