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序章 私の地球(ほし)がきえちゃった
宇宙に浮かぶ無数の星々。そのひとつ――地球の物語。
地中深く、静寂に包まれた広大な空洞。
ところどころ、マグマが赤く光り、闇をそっと照らしている。
空洞の中央付近に、ぽつんと置かれた卵。直径はおよそ50センチ。
卵からは根のようなものが伸び、地面にしっかりと絡みついている。
やがて、卵の表面に細かなひびが入り、殻が静かに割れはじめる。
中から現れたのは、小さなドラゴン。
その幼い姿にはどこか愛らしさがあり、目はまだ閉じられている。
体を伸ばしたり、ねじったり、ぎこちなく動かしている。
やがて動きが落ち着き、そっと目を開く。紅い瞳が、微かに光る。
目に映るものには興味がない様子で、かわいらしく欠伸をひとつ。
姿勢を正し背筋を伸ばすと、体全体が淡く光を放ち始める。
そして――次の瞬間、地球は消滅した。
「あれっ?えっ?何、何が起きたの?さっきまで普通にのんびり星を眺めていたのに……。」
「星が、消えました。」
「わっ、私の地球がきえちゃった。」
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