中間試験前の立咲さん
今日は生忠が休みな為、一人で座って本を読んでいた
「ねぇねぇ、坂口君って彼女いる?」
急に陽キャ感がある斎藤さんに声をかけられる
「残念な事にいないんだよ〜」
「意外だね!」
「そうかな、でもなんで急に?」
「それはね、1組の山口美玲って言う私の友達が気になって夜も眠れないって行ってたから」
「へ〜」
(脈アリって事っすか⁉︎)
「あ、あと坂口君に頼みたいことがあって、連絡先を」
「坂口さん」
斎藤さんの言葉を遮って立咲さんが話し出す
「斎藤さんすいません、少し借りていいですか?」
「え?あ、うん!坂口君また後で話すね」
「付いてきて」
俺は強引に腕を引っ張られて空き教室に連れてこられた
「あの、立咲さん怒ってます?」
「別に怒って無いわよ」
「じゃあなんで、あんなに強く腕引っ張ったんですか!」
ギチギチとなるかのように強く腕を掴まれていた
「うるさい、とにかくそろそろ中間試験でしょ?」
「?そうだね」
「私実は社会が苦手なの」
「へ〜意外」
「だから、私にべ、勉強を教えてほしいんだけど」
少し赤くなりながらもたんでくる
「いいよ別に!社会得意だし、代わりに数学おしえてよ!」
「!ありがとう、数学は任せて!それじゃあその」
「あ、立咲さん」
「なに?」
「連絡先交換しよ?待ちぼうけになったりしないようにさ」
立咲さんの顔が真っ赤になり固まってしまう
「た、立咲さん?」
「あ、えと、そうね、交換しましょ」
無事連絡先を交換できた
「そう言えばさっき立咲さん、何かいいかけてたよね?」
「あれはなんでも無いわ」
「?そっか」
空き教室の後ろのドアの窓から二人を見つめる少女が一人
帰ってから家のベッドでゴロゴロしているとスマホが鳴った
(立咲さんからだ)
「明日、前にあったコンビニに集合して私の家で勉強しない?」
「了解!家お邪魔していいの?」
「いい」
「ありがと!」
(深夜にコンビニで会ったし、家近いのかもな)