調理実習の立咲さん
「立咲さん⁉︎」
「え?」
(やば、驚きすぎて声に出てた)
「あ、奇遇だね立咲さん」
「えっあ、、、」
立咲さんはかおを赤くしてさっとカゴを後ろに隠す
(?なんでかくしたんだ)
「ジャージいいよね〜動きやすくて」
(完璧すぎて常にしっかりしてるのかと思ってたから早寝早起きしてるのかと思ったけど深夜にお菓子を買うこともあるんだな)
「、、、黙って」
「あ、ごめん」
「この事誰にも言わないで」
顔を赤くしたまま言う
「この事?」
「、、、私がこんな格好でお菓子を沢山買ってるって事!」
「いいっすけど、なんで?」
「なんでもいいでしょ」
「っすね、てか立咲さんもっと怖いかと思ってたんだけど面白いしかわいいね」
「なっ、か、かわいくないし面白くない!」
「はいはい」
学校
だんだんこの学校にも慣れてきた頃
「明日はペアで調理実習だから今日のうちにペア決めといてね〜」
先生がそう言うので、俺は生忠とペアになろうかと考えていた
「玲央〜ペアに」
「坂口さん」
生忠の声を立咲さんが遮る
「え?えと、はい」
「ペアになってくれませんか?」
「え?」
生忠は何か察したのかニヤニヤしながら離れていった
「な、なんで?」
立咲さんは顔を赤くしながら口を俺のみみにちかずける
「包丁、使えないの、バレたくないから 」
「なるほど、いいっすよ!」
(包丁使えないんだ、かわいいな)
「ありがと」
調理実習
「じゃあ、俺が切るから立咲さんが炒めて」
「わかった」
、、、なぜか美女の立咲さんと平凡の俺がペアになったためか視線が痛い
「あの二人仲良いんだね」
「まぁ、美男美女だし恨めねぇよね」
、、、まぁ、恨まれてなくてよかった
「器用だね」
「ちょっとやってみる?」
「え、やだ」
「即答、、、練習したら案外できるかもよ」
「じゃあ、少しだけ」
「どぞ」
包丁を渡す
「、、、ど、どどどどうやって切るの?」
(超震えてる、大丈夫かな)
「猫の手で押さえて」
「ね、猫?」
「にゃ〜って」
猫の手にしながら説明する
「き、切れた」
「よかった」
「でもやっぱり怖いから坂口任せた」
「はいはい」