誰よりも近い味方
顔を上げれば
そこに居るのは対戦相手
敵であり
ライバルであり
越えるべき障害で
絶対に負けたくない存在
けれどそれ以上に
友であり
仲間であり
長い時を共にした同胞
交わした言葉に
引き受けた想い
磨いた武器と
魅せられた道
その熱に背を向け
距離を置いた彼が
今は負けたくないからと
燃やす想いを知っている
例え届かぬと分かっていても
進化を望み伸ばした手が
足掻きの末に掴んだ翼と
支える腕を知っている
分かち合った時間だけ
別れ難いと思う気持ちも
叩き合った肩の数だけ
負けたくないと願うのも
倒すためだけに
待ち侘びたのでなく
共に繋ぐため
ここに立ったから
だからどうかもう少しだけ
途切れてくれるなと心から思う
それぞれに歩んで重なったこの道を
今しばらくは共に行きたいと
彼らは他の誰より近く
互いを照らし出す味方
同じ想いを抱いて進む
この青空への挑戦者