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配下創造をしてみよう!

 ひとまず状況を理解した俺は、服のポケットからスマホを取り出し、twitterで外の状況を確認することにした。


 ちょ、県境になんか透明な壁みたいなのがあって家に帰れないんだけど......


 魔法使えるんだが!!!!! 動画あり


 どうやら人間も何らかの能力に目覚めたようだ。一体地上はどうなっているだろうか。

 県境の壁はおそらくダンジョンの支配領域の違いからだろうとヤマドリが補足してもらえた。


 人間もなんらかの能力に目覚めたとなると、俄然自分もなにかに目覚めたのではないかと期待が高まる。

 俺は大きく期待を込め、つぶやいた。


「ファイアー!!」


 なにも起こらない。少し肩を落とすと、ヤマドリが言った。


「ご主人の種族はドワーフですから、魔法は適正がないですね」


「え、俺は人間だけど.....」


「何をおっしゃいますかご主人、その背丈と筋肉質な体は典型的なドワーフの特徴でしょう」


 !!!????そうか、群馬県民が屈強だから体が筋肉質になっていたのではなく、俺自身の種族が変わっていたから肉体も変わっていたのか。

 不思議とすっと受け入れることができた。人間であることに強いこだわりが無かったからかもしれない。


「そっか、でも魔法が使えないのは残念だな」


「しかしご主人には魔法のような膂力があるじゃないですか!」


 そう言うとヤマドリは自身の羽根を一つむしり、


「今からこの羽根を上から落としますので、思いっきり殴ってみてください」


「わかった」


 とりあえずヤマドリに従ってみることにした。

 以前テレビで見た空手の構えを真似して、落ちてきた羽根に正拳突きをお見舞いする。


 消し炭になった。


 比喩とかそういうのではなく、本当に羽根が消し炭になった。


「すごいな!」


「ご主人なら当然です」


 確かにこれは魔法のような膂力だ。

 自身の能力に愕然としていると、


「しかし、ご主人は一人です。100体のゴブリンにでも囲まれればたちまちやられてしまうでしょう」


「ヤマドリの言うとおりだ」


 ダンジョンのクリスタルを破壊を阻止するには、俺一人では戦力不足だろう。


 そこで、なにかモンスターを召喚してみることにした。

 部屋中央のクリスタル近づき、配下創造をタップする。

 すると、大量のモンスターの情報がカタログのように表示されている。

 

 「ご主人はドワーフですので、亜人族のモンスターを1割引、ドワーフを2割引で創造できます」


 ヤマドリが即座に補足の説明を入れてくれる。ありがたい。

 東京のような田舎にはない優しさだ。さすが群馬の県鳥である。


 「じゃあとりあえず、ドワーフを創造してみようかな」

 

 そう言ってドワーフの項目をタップすると、詳細な情報が表示される。


 ドワーフ

 背丈は平均150cmほどだが、膂力と頑強さは並外れている。

 酒と喧嘩が大好きで、鍛冶が得意。

 身体能力A 知能B 魔力E 創造コスト100


 創造コスト100!? 我が群馬ダンジョンの貯蔵魔力は1940であり、2割引になったとしても24体しか想像できない。

 戦いは数なので、少し不安になる。


「知能が高い亜人族は優秀ですからね。仕方ありません」


「コストが安い亜人族はなにかないか?」


 ヤマドリに聞くと、「オークはいかがでしょうか」と返ってくる。


 オークの項目をタップして、詳細な情報を表示させる。


 オーク

 豚のような顔を持つ醜く汚らわしい存在。汚い格好で悪臭を放ち、食べ物を食べ散らかす。

 知能は乏しい。力は強いが攻撃は単調で動きも鈍い。

 身体能力C 知能D 魔力E 創造コスト10


 創造コスト10か、とりあえずこいつを召喚してみよう。

 召喚の表示をタップするとクリスタルが光って2mの巨体が出現する。


 そして漂う悪臭。


 ここ密室だったわ。


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 くっせーー!!!!! 誰か助けて

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